ミン・ヒジン氏をADOR代表に復帰させてほしいというNewJeansのHYBEに対する要求が、事実上の失敗に終わった。
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双方は最後まで合意に至らなかった。平行線を走るミン・ヒジン氏とHYBEの“法廷攻防”は第2戦に突入する模様だ。
ソウル中央地裁・民事合議50部は、ミン・ヒジン氏が前代表がHYBE相手に提起した議決権行使など仮処分の審問期日を来る10月11日午前に指定した。今回の尋問はミン・ヒジン氏とHYBEの騒動以降、裁判所で行われる2回目の尋問だ。
ミン・ヒジン氏側は去る9月13日、ソウル中央地裁に「ADOR臨時株主総会招集及びADOR社内取締役再選任のための仮処分」を申請した経緯がある。
ミン・ヒジン氏側は、自身に対する取締役職解任はHYBEと締結した株主間契約に違反するものであり、裁判所の議決権行使禁止仮処分決定にも反するものだと主張している。なお、同氏のADOR社内取締役の任期3年は来る11月2日に満了する。
一方のHYBEは、ミン・ヒジン氏の解任は株主間契約と関係がないと反論し、HYBEとミン・ヒジン氏の間で締結した株主間契約がすでに解約されたと主張した。
双方の主張が食い違うなかで裁判所の判断に注目が集まっていたが、裁判所は去る5月30日、ミン・ヒジン氏がHYBE相手に提起した議決権行使禁止仮処分訴訟について引用の判断を下している。
当時、裁判所は「ミン・ヒジン氏がADORを独立的に支配できる方法を模索したことは明らかだと判断される」としつつも、「模索の段階を越えて、具体的な実行行為まで進んだと見ることが難しいだけでなく、ADORに対する背任行為になるとも言い難い」とし、ミン・ヒジン氏の解任に“待った”をかけた。
ただ、ADOR取締役会は8月27日、ミン・ヒジン氏を解任して新代表としてキム・ジュヨン社内取締役（HYBE最高人事責任者）を選任。ミン・ヒジン氏は社内取締役職を維持したまま、NewJeansのプロデュースを引き続き担当することを明らかにした。しかし、ミン・ヒジン氏側は「違法な決定」だと反発した。
これに加えて、NewJeansのメンバー5人が9月11日にユーチューブで緊急生配信を実施し、「ミン・ヒジン前代表を9月25日までに復帰させてほしい」と要求するなど、HYBEを痛烈批判したことで双方の対立が“極限”に達した。
ADORはミン・ヒジン氏にプロデュース及び社内取締役職を提案したが、代表取締役復帰の要求に対しては“却下”の立場を明らかにした。
だが、ミン・ヒジン氏は「折衷案の提示という表現は言葉遊びに過ぎない」とし、改めて代表取締役職復帰を求めた。
また、ミン・ヒジン氏は9月27日、現代（ヒョンデ）カード主催で開催されたイベント「2024 HYUNDAI CARD DaVinci MOTEL」に出席した際、「私が（戦いで）勝つ。 罪がないからだ」とし、「私が会社（ADOR）を出ると言ったことは一度もない。私と思いを一つにする私たち（NewJeans）のメンバーも悔しいだろう。一度も会社を出ると言ったことがない」と強調していた。
NewJeansのファンクラブ「Bunnies（バニーズ）」もミン・ヒジン氏を支持している。Bunniesたちはミン・ヒジン氏のADOR代表取締役職復帰を要求しており、ADOR側がいかなる措置も執らない場合、キム・ジュヨン現代表を業務上背任で告発することができると予告した。
ただ、ミン・ヒジン氏とHYBEの対立が長期化することで、NewJeansの未来に対する不安も大きくなっている。
実際、ミン・ヒジン氏は今回の事態によって、本来企画していたNewJeansのサプライズファンミーティングや新アルバムの制作作業が中断されたことを主張した。
一部では、NewJeansが「9月25日」を最終期限と宣言した理由が、“専属契約の解約”を念頭に置いたのではないかという予測が上がった。そのため、必要に応じて相互間の法的争いに突入する可能性があるという見方も出ている。
この場合、事態はより大きな波紋を起こすものと予想される。所属アーティストがNewJeansのみとなっているADORは、昨年の売上が1103億ウォン（日本円＝約121億円）に達していた。
もっとも、専門家たちはNewJeans側の勝訴の可能性を低く予想している。単純計算でも、5000億ウォン（約550億円）に達する違約金の支給がカギを握ると見通している。
◇NewJeans プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開しながら電撃デビューした5人組ガールズグループ。ミン・ヒジン代表が率いるHYBE傘下レーベルADOR所属。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲（『Attention』）がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートインした。
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