誰が彼らの復帰を許したのか。
社会的な物議をかもした後、放送ではなく、ファンを基盤にしたSNSやYouTubeで復帰を選ぶ韓国スターの事例が増えている。
例えば、歌手コ・ヨンウクが「Go!ヨンウク」という名前でYouTubeチャンネルを開設し、8月5日に最初の動画を公開した。
その動画にコ・ヨンウクの姿が登場することはなかった。彼のペット犬の姿を盛り込んだ日常で、コ・ヨンウクの姿は写真だけで登場した。
約3分の短い動画だったが、公開一日で再生回数は18万回を超え、チャンネル登録者は5100人(8月14日16時現在)となっている。
すぐに話題となったコ・ヨンウクのYouTubeだったが、批判的な世論が激しかった。
彼は2013年に未成年者への性的暴行などの容疑で実刑となり、出所した人物だ。2010年7月から2012年12月まで自身のオフィステルや乗用車などで未成年者3人に、4回にわたって性的暴行や強制わいせつした疑惑で拘束起訴され、懲役2年6カ月の実刑と身上情報公開・告知5年、位置追跡電子装置(電子足輪)付着3年の刑などを宣告された。
2015年に満期出所し、2020年11月にSNSを開設したコ・ヨンウクは「このように再び挨拶を差し上げるまで長い時間が流れた。9年近く断絶した時間を過ごしているが、生きている限り、ずっとこのように過ごすことはできないので、これからは慎重に世の中とコミュニケーションしながら生きようと思う。まだまだ足りない人間だが、常に省察し、より良い人間になれるよう努力しながら生きていく」と伝えた。
しかしコ・ヨンウクが新たに開設したSNSは、わずか2日後に閉鎖された。
その悔しさを吐露したりもした彼は、それから4年後にYouTubeを通じて復帰を試みたことになる。これは当然の手順ともいえる。電子足輪の装着命令を受けたこともある彼は、国営放送KBSで出演停止となっている。そんな彼のYouTubeによる復帰の試みは、唯一の突破口だったはずだ。
物議をかもした後、YouTubeを通じて復帰を試みた韓国スターはコ・ヨンウクだけではない。
麻薬投薬で騒動となったパク・ユチョンやナム・テヒョンはもちろん、借金問題で議論になったイ・ヒョクジェも、やはりYouTubeを通じてファンとのコミュニケーションを堂々と続けている。
麻薬はもちろん、税金滞納などの議論で韓国における活動が阻まれたパク・ユチョンは、日本での活発な活動ははじめ、オンラインコミュニティやSNS、YouTubeチャンネルなどを通じてコミュニケーションを続けている。
リアル恋愛バラエティ番組『ハートシグナル3』に出演したソ・ミンジェと共に、麻薬投薬容疑で懲役1年、執行猶予2年を宣告されたナム・テヒョンも、断薬への意志をSNSに示し、YouTubeを通じてカバー映像を公開したりした。イ・ヒョクジェも自身のYouTubeを通じて、ビリヤードのコンテンツを上げたりした。
物議をかもしたスターたちの切迫した心情が理解できないわけではない。地上波やケーブルだけでなく、様々な議論で崩れたイメージのまま、放送に復帰するのはどうしても難しいことだ。また、法的な手続きも制裁もない新しいプラットフォームで、自分の「過去の夢」を繰り広げることも罪ではない。
だが、これにともなうオンラインユーザーの激しい反発や批判と、さらに激しい無関心にも耐えなければならない。
(記事提供=OSEN)
◇パク・ユチョン プロフィール
1986年6月4日生まれ。韓国・ソウル出身。身長180cm。小学校高学年からデビュー前までアメリカで生活。2004年に東方神起のメンバーとしてデビュー。グループ脱退後、ジュンス、ジェジュンとともにJYJを結成。歌手として活躍する一方で、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』『ミス・リプリー』『屋根部屋のプリンス』などを通じて俳優としても高く評価された。2019年7月、麻薬を使用した容疑で懲役10カ月、執行猶予2年の判決を受けた。
◇ナム・テヒョン プロフィール
1994年5月10日生まれ。2014年にボーイズグループ・WINNERのメンバーとしてデビュー。2年後にグループを脱退し、その後はバンド「South Club」を率いて活動。2019年7月に二股問題が浮上し、2022年8月には恋愛バラエティ番組出身の恋人に麻薬投薬を暴露されて議論に。さらに2023年4月には飲酒運転容疑で検察に送致されるなど、トラブルメーカーのイメージが強い。麻薬類管理に関する法律違反の容疑で裁判にかけられ、2024年1月に懲役1年、執行猶予2年を言い渡されている。
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