どのチームと対戦するか、どの選手を活用するかは変化する。(オリンピック本選は)ダブルチームで臨むことはできないが、利用可能な選手を活用する。
―大会を通じて、問題点を挙げるなら。
さらに良いサッカーをするためには、より速くなければならない。ボールの速度や動きの速度などがあるが、スピードの戦いで相手を圧倒しなければならないと思った。
―苦渋の選択をした選手は? 世代別代表チームが継続して結果を出しているが。
今回の大会ではゴールキーパーのアン・ジュンス、アン・チャンギの2人だけが試合に出られなかった。ゴールキーパーはポジションの特性上、簡単に変更することが難しい。2人に最も申し訳ない。
そして世代別代表が良い成績を出せているのは、プロの年齢制限(U-22出場など)を行いながら選手たちがたくさん試合に出ており、韓国サッカー協会も世代別の選手に多くの投資をしているからだ。
―今大会、イ・ガンイン(バレンシア)とペク・スンホ(ダルムシュタット)を招集できなかった。空白を感じたか。
2人はチームにとって、とても必要な選手だ。私と協会が所属クラブと接触し、話もうまくできたが、結局は合流できなかった。クラブとの関係は悪くない。オリンピック本大会での合流の可能性は開いている。
ただヨーロッパでプレーしているからといって、無条件に(最終エントリー入りを)保証することはできない。韓国内でプレーする選手と同じように、競争しなければならない。
―今大会、U-23韓国の唯一の欧州組となった“末っ子”チョン・ウヨンが期待ほど活躍しなかった。
チョン・ウヨンは過去にバイエルン・ミュンヘンで見たときと比較して、フォームが落ちていたことは事実だ。当時は既存の選手が持たない動きをたくさん見せた。ただ(今回は)本人の心理的な負担が大きかったようだ。欧州組だけに、何か見せなければならないという考えに押された。
別途にミーティングを行い、「自分が思うように楽にプレーしろ」と注文したりした。今後そういった部分を解消できれば、動きも良くなるはずだ。今回(ミュンヘンに)レンタルされるが、より良い姿を見せてくれると期待する。
―オーバーエイジ3枠について、いろいろな話も出ている。
(2年前のアジア大会で選んだ)ソン・フンミン、ファン・ウィジョ、チョ・ヒョヌは、先に私に「自分たちはどうすればいいか」と尋ねてきた。そのとき私は「あなたたちは何もやることはない。ただボールを蹴ってくれ」と言った。
「あなたたちがそういう行動を見せれば、後輩も続くしかない。献身的になれば、チームに良い反応となるだろう」と強調した。
オーバーエイジで招集する選手は、いずれにせよ私たちのチームに必要だからこそ呼ぶわけだ。彼らができることは、献身的であること。それは今回も変わらないだろう。
―これまでは“虎先生”というニックネームで、今回からは“父親のリーダーシップ”という話も出てきたが。
実際に練習では厳しくする。集中力が乱れると練習の効果が出ないし、負傷する恐れもある。ピッチの外では、それでも選手たちと会話してお尻叩いている。このチームに限らず、プロチームでもそうする。
以前までのイメージが強すぎて“虎先生”と呼ばれるが、私はそれほど強い人間ではない(笑)。
―今後の計画は?
協会が3月と6月に親善試合を準備している。選手を招集して、試合をすることができるようだ。(本大会の)1カ月前から招集が可能なのだが、トレーニングの計画を練っている。日本と似たような環境で練習しようと考えている。
―オリンピックは他の大陸のチームと戦う。過去に南米やヨーロッパで研修を行った経験が生かされるように思える。
当時研修を行ったのは、その国だけのスタイルとレベルを見ようとするためだ。実際に南米やヨーロッパ、アフリカは十分に知っているが、北中米のスタイルを把握することは難しい。
だが、その地域からも3つのチームが出場して、私たちのグループに入る可能性もある。過去に北中米のチームを見てきたので、(対戦することになれば)より詳細に分析したい。
―東京五輪の目標をメダル獲得とした。
監督はどんな大会からも逃げてはならない。オリンピックも同様に、選手たちを信じる。世代別大会は、私たちも十分に挑戦することができる。また日本で開かれるため、ホームのような利点を得ることもできる。
特に日本よりも上位にありたいと思う。だからメダル獲得という目標を立てた。