ロサンゼルス・ドジャースやサンディエゴ・パドレスと対戦する韓国代表に“電撃招集”された若手投手が、詐欺を疑ったエピソードを告白した。
SSGランダースに在籍するプロ2年目の右腕投手イ・ロウン(19)は3月7日、チームの台湾キャンプを終えて帰国し、仁川(インチョン)国際空港で報道陣の取材に応じた。
2023年の韓国プロ野球新人ドラフト1巡目5番目にSSGの指名を受け、高卒ルーキーでプロ入りを果たしたイ・ロウン。デビュー初年度の昨季は50試合(57.2回)に登板して6勝1敗5ホールド、防御率5.62を記録した。満足できる成績ではなかったが、プロ1年目から着実に一軍でマウンドに上がり、多くの経験を積んだ。
「昨年は“よくやった”という考えがまったくない」と打ち明けたイ・ロウンは「(新人でも)同じ選手だ。単純に成績が良くなかったし、“必勝組”にも入れなかった。今年は変われるように努力しなければならない。昨年はただ思い通りに投げたが、今年はどんな球種をどこに投げれば効果的なのかを経験したことを踏まえて、その部分にフォーカスを合わせて投げようと思う。一度プロのシーズンを経験したから、完全に崩れることはないと思う」と昨シーズンを振り返った。
韓国野球委員会(KBO)は同日、来る17日と18日にソウルの高尺(コチョク)スカイドームで行われるドジャース、パドレスとの「MLBワールドツアー・ソウルシリーズ2024」スペシャルゲームに出場する若手主体の韓国代表「チーム・コリア」の最終メンバー35人を発表した。
イ・ロウンは2月に予備メンバーが発表された当時は選外だったが、負傷などによる交代選手の発生により、急きょ代表メンバーに含まれることになった。
「台湾の空港から出国する直前に、代表に選ばれたというニュースを聞いた」と明らかにしたイ・ロウンは、「最初に(携帯電話に)保存していない人から連絡が来て、“英文の名前と番号を知らせてほしい”と伝えられたので、間違いの連絡か“ボイスフィッシング”だと思った。自分が予備メンバーにも入っていなかったので、代表に入るとは本当に思わなかった。少し不思議だった」と笑った。
スペシャルゲームの後、20日と21日に行われるドジャース対パドレスのMLB開幕戦では、パドレスのキム・ハソン(28)、コ・ウソク(25)、ダルビッシュ有(37)、松井祐樹(28)、ドジャースの大谷翔平(29)、山本由伸(25)など韓日のMLBスターが総出動することもあり、ファンの関心も大きく高まっている。
それだけに、MLB開幕戦前に練習試合として行われるスペシャルゲームに臨む韓国プロ野球の選手たちも、大谷たちと対戦してみたいという欲が強い。
韓国でMLBの試合が行われるのは今回が初めてだ。それもシーズン開幕戦であり、大谷のドジャース・デビュー戦、山本のMLBデビュー戦となるだけに、さらに意味が大きい。
だからこそ、急きょ代表に選出されたイ・ロウンは、「両球団には有名な選手が多い。どの試合で投げることになっても良さそうだ。ひとまず、そういった試合に出場できることだけでも良い経験になると思う」と話した。
続けて、「キム・ハソン先輩と一度も対決したことがないので、一度対峙してみたい。また、フェルナンド・タティス・ジュニア選手も相手にしてみたい」と付け加えた。
そんな注目の一戦に向けて、「シーズンを準備する過程に大きな問題はなさそうだ」と自信を示したイ・ロウンは、「良い姿をお見せするために最善を尽くす」と覚悟を固めていた。
(記事提供=OSEN)
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