サッカー韓国代表MFファン・インボム(27、ツルヴェナ・ズヴェズダ)が、ファイナル進出へ決意を述べた。
ファン・インボムは2月5日(日本時間)、カタール・ドーハのメインメディアセンターでアジアカップ準決勝ヨルダン代表戦の前日記者会見にユルゲン・クリンスマン監督と出席した。
韓国はグループステージから準々決勝まで5試合を戦って通算11得点8失点。準々決勝で敗退した日本と同様に、クリーンシートが大会中1回も達成できていない。会見の質疑応答では「(アジアカップで)8失点して優勝したチームはいない」と伝えられたが、そのことにファン・インボムはこう返した。
「新しい歴史は築き上げていくものだと思っている。我々が8失点して(優勝が)考えられないと話をしたいのであれば、それは“違う”ということを選手たちが見せなければならないと思っている。何より、失点は多くしているが、それだけ得点を取っているということは肯定的な部分だ」
また、準決勝ではDFキム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)が累積警告により出場停止。最終ラインでチームを支えるDFリーダーの欠場はチームにとって大きな痛手だが、ファン・インボムは「ミンジェ不在によって守備が揺らぐという考えは一つもしていない。それに、(キム・ミンジェ以外にも)良い選手がいることはわかっている。誰が出場することになっても自身のパフォーマンスを発揮できると思う」とし、「我々が失点を多くしていながらも、最後は笑うことができるチームということを証明したい」と自信を持って伝えた。
続けて、優勝が迫った現在の状況でプレッシャーを感じるか問われると、「プレッシャーというものは、例え今大会でなくても毎回の試合、所属チームでも代表でも抱いているのがサッカー選手というものだ。それに、そのようなプレッシャーや不安がない状況より、個人的には(プレッシャーを)経験できるのは選手としての特権だと考えている。国民やファンが僕らを信じてくれる分、その信頼に応えるためにモチベーションを持って戦っているからこそ、これまでプレッシャーなどあらゆることを勝ち抜いて来ている」と述べた。
そんなファン・インボムは、3日の準々決勝オーストラリア代表戦では前半に自身のミスから先制点を献上。後半アディショナルタイムにFWファン・ヒチャン(27、ウォルヴァーハンプトン)のPKで追いつき、延長前半のFWソン・フンミン(31、トッテナム)の直接フリーキック弾で逆転勝利に成功したが、個人としては悔しいパフォーマンスに終わった。
ただ、「試合に出ることになれば、“ゴールしなければならない”、“ミスをしてはならない”というような考えはしていない。ミスはサッカーの一部だ。それが失点につながれば明確に指摘しなければならないが、今大会だけは過去に縛られたくない。大会中だけは目の前のことに集中し、自分が全力を出すことに集中したい」とし、「大会が終わってから、試合中のプレー一つ一つを細かく振り返り、選手としてどう発展しなければならないかを分析し、研究することが大事だと思っている」と、まずはヨルダン戦に集中していることを伝えた。
そして、「これまで戦った試合のことはもう忘れてきた。今は次の試合を戦うことだけに集中しているし、チームがどうすれば勝てるのかという悩みを選手同士でしてきたことが、現在までの結果につながっていると思う。明日の試合に向けては、自分がどうすれば力を発揮できるか、どうすれば失点しないよう、得点できるよう助けになれるかを考えて臨みたい」と決意を伝えた。
なお、韓国代表対ヨルダン代表は、2月7日0時(現地時間6日18時)よりアル・ラーヤンのアフメド・ビン・アリ・スタジアムで行われる。
(文=姜 亨起/ピッチコミュニケーションズ)
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