飲酒運転事故の被害で下半身麻痺になり、現役引退を余儀なくされた韓国の元サッカー選手が被害の経緯を明かした。
1月17日、韓国で放送されたtvNバラエティ番組『You Quiz on the Block』では、2020～2022年にプロサッカーKリーグ1（1部）の済州（チェジュ）ユナイテッドに在籍したGKユ・ヨンス（25）がゲスト出演した。
ユ・ヨンスは冒頭、家族とのエピソードを告白。「ほかの番組にもたくさん出ましたが、姉が『You Quiz』に出てこそスターになると言っていました。それまでは認められませんでしたが、作家さんから電話をいただいて、そのことをグループチャットで報告したら、姉が“自分が行く”と言い始めました」と話し、共演者の笑いを誘った。
昨年11月に引退式を行ったユ・ヨンスは、引退後の近況について「病院でリハビリ治療をしています。今後は自分がやってみたいスポーツに挑戦しようと思っています」と明かし、注目を集めた。
ユ・ヨンスは2022年10月18日、チームメイトやトレーナーとともに車で移動していた際、飲酒運転車両の衝突事故に巻き込まれた。
「チームメイトやトレーナーと一緒に、ちょっと外に出かけようと移動していました。車の中では寝ていたのですが、途中で誰かが自分を起こしたんです。起きると、お腹から下が動かなくなっていました」
飲酒運転を起こした加害者は当時、血中アルコール濃度が免許停止レベルの数値（0.08％以上）だったという。
「救急車に乗った瞬間から、背中から誰かがナイフで刺したような痛みが感じられました。その後、自分でも気づかず眠ってしまい、目が覚めるとお医者さん、看護師の先生方が見えました。そこは集中治療室でした」
ユ・ヨンスの父親は、「（ユ・ヨンスが）私たちを見たとき、“お母さん、ごめん”と言っていました。私には、“お母さんを気遣ってあげて”と言いました。主治医の先生が、ヨンスは一生歩けないでしょうと伝えると、ヨンスのお母さんは倒れてしまいました」と、当時を回想する。
ユ・ヨンスは「主治医の先生の話をちらっと聞きました。お母さんが外で泣いていたので、自分も泣いたらお母さんが悲しむと思い、そぶりを見せませんでした」と明かした。
「本当に大変な思いをしてプロまで辿り着いたのに、どうして自分なんだろうと思いました」と振り返るユ・ヨンス。
MCのユ・ジェソクが「加害者のことを考えると腹が立つ。加害者の血中アルコール濃度の数値は免許停止レベルの数値を超過した状態だと言っていた」と話すと、ユ・ヨンスは「事故当時は知りませんでしたが、“飲酒した”、“飲酒した”って話が聞こえました。なぜよりによって飲酒運転の車なのかと思いました」と伝えた。
続けて、ユ・ジェソクは「さらに腹が立つのは、加害者から謝罪の一言もなかったと言っていたことだ」と尋ねた。
これにユ・ヨンスは、「今のところ謝罪はありません。どうにかして謝罪する方法はあったのに、自分たちは謝ろうと努力したと言っていました。ただ、僕らは一度も連絡を受けたことがありません。来てひざまずいて謝罪でもしたならば、僕は受け入れる意向がありました」と、憤る思いを明かしていた。
（記事提供＝OSEN）
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