プロ野球の人気と東京五輪での金メダル。二兎を狙うKBOの思惑とは?

「2008年北京オリンピックの再現か」

KBOが12月16日、2020年シーズンのプロ野球日程を発表した。

2020年東京五輪に備えて7月24日から8月10日までの18日間は休止期間とし、オールスター戦の日程は発表されなかった。

東京五輪の野球競技は7月29日から始まる。組み合わせの結果によって、韓国の試合開始日は1日ほど遅れる可能性はある。そうだとしても韓国代表チームの練習および強化試合期間はたった5~6日にしかならない。5~6日の間にオールスター戦と強化試合を行わなければならない。

はたしてKBOの狙いは何だろうか。

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KBO関係者によると、オールスター戦は7月25日に行われる予定だという。オリンピック参加チームとの強化試合も計画しているが、相手国が決まり次第、オールスター戦と合わせて発表する計画だという。

東京五輪に挑む韓国代表は7月24日に招集された後、25日にオールスター戦が開かれ、26~27日の2日間で強化試合を行ってから出国する日程だ。

これは2008年北京五輪の準備過程と似ているが、時間的な余裕は異なる。

2008年北京五輪当時は8月4日から24日まで、オリンピックのためにKBOリーグを中断した。7月31日までプロ野球の日程が行われた後、1~2日の休息を取って8月3日に仁川(インチョン)でオールスター戦を行った。

そして翌日の4日にオランダ、5~6日にはキューバと強化試合を行った後、チームは北京に旅立った。北京五輪本大会は8月13日、アメリカ戦を皮切りにリーグ戦を経た後、23日に決勝戦でキューバを下して金メダルを手にした。

これを踏まえると今回は時間的な余裕がないが、KBOはなぜ、ここまでぎりぎりの日程を決めたのだろうか。

結論からいえば、KBOリーグの興行を考えざるを得ないからだ。

KBOリーグは2018年ジャカルタ・アジア大会、2019年プレミア12など国際大会に参加するため、2年連続してリーグ開幕を早めた。

2018年には8月16日から9月3日までアジア大会のために休止し、今年はプレミア12開幕の日程に合わせるためにシーズン後半にダブルヘッダーを行うなど、厳しい日程を消化しなければならなかった。

早期開幕は肌寒い天気のため観客動員が難しく、シーズン中は蒸し暑さや雨天でも試合を強行したため、観客動員には役に立たなかった。

結果、昨年は観客動員数807万3742人で前年度に比べて33万人程度減り、今季は10球団発足後、最小の728万6008人に減った。

アジア大会の金メダルとプレミア12で準優勝をし、オリンピック本大会チケットの獲得は成功したが、KBOリーグの興行面としては失敗を甘受しなければならなかった。

北京五輪の金メダルや2006年と2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での善戦は国内プロ野球人気にも直結した。北京五輪金メダル以後、野球ファンはもちろん、野球少年たちまで爆発的に増え、その熱気は2009年WBCを通じてさらに燃え上がった。

しかし、最近の国際大会では好成績が観客動員にはつながっていない。韓国プロ野球の危機という意見が支配的だが、プロ野球の興行とオリンピック金メダル獲得という二兎を得ようとするKBOの戦略が、どのような結果になるのか気になるところだ。

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