これほどまでに序盤から絶好調なシーズンが、過去にもあっただろうか。
英メディアは、ソン・フンミン(27・トッテナム)の11月23日のウェストハム・ユナイテッド戦での左足ゴールを取り上げ、「6試合で6ゴールを決めている」と驚きの様子を伝えた。
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わずか1カ月のみの記録ではあるものの、1試合1ゴールのペースはリオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドといった名だたるFWを上回っている。
UEFAチャンピオンズリーグのグループステージ、ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)との2連戦では各試合2ゴールの計4得点を挙げた。ソン・フンミンは、続くプレミアリーグのシェフィールド・ユナイテッド戦、ウェストハム戦でもそれぞれ1ゴールを決め、4試合連続得点の活躍を披露している。
自身のことを解説者のころに称賛していた“名将”ジョゼ・モウリーニョ監督とも出会った。ソン・フンミンのゴールラッシュに追い風の兆しが見えている。
トッテナムは11月27日、CLグループステージ第5戦でオリンピアコス(ギリシャ)をホームに迎える。前回のアウェー戦、ソン・フンミンは後半途中出場するも見せ場を作れず、試合は接戦の末に2-2の引き分けに終わった。
だが、今回は以前とは違う。
トッテナムは今回のホーム戦でオリンピアコスに勝利すれば、12月12日のグループステージ最終戦(バイエルン・ミュンヘン戦)を待たずして決勝トーナメント進出が決まる。そのため、モウリーニョ監督はベストメンバーを敷いて完勝を狙うだろう。そうなればソン・フンミンの先発出場は、ほぼ確実といって過言ではない。
今シーズン、ソン・フンミンの勢いはとどまるところを知らない。
16試合で9ゴール5アシストを記録しており、1試合当たり0.56ゴール、0.81アシストと高い数値を叩き出している。ほぼ毎試合でゴールやアシストなど、トッテナムの得点に関与しているのだ。
4試合で勝ち点1と決勝トーナメント進出が絶望的なオリンピアコスは、ソン・フンミンが今シーズン10ゴール目を決めるに最適な相手といっていいだろう。
ソン・フンミンは2015年にトッテナム加入以降、9月の月間MVPを受賞した2016年以外はシーズン中盤から得点を量産し始める“スロースターター”であった。
リオ五輪やワールドカップ最終予選、ロシアW杯本戦などといった代表戦もなく、今シーズンは夏の休暇で十分な休息をとることができた。すると、シーズン開幕後はクリスタル・パレス戦のマルチゴールを皮切りに、最近ではゴールがないほうが逆におかしいほど最高の得点感覚を披露している。
11月に早くも10ゴールを突破する最高のシナリオが、ソン・フンミンの目の前に開かれている。
過去、ソン・フンミンは2015-2016シーズンを8ゴールで終え、2016-2017シーズンは27試合目、2017-2018シーズンは28試合目、2018-2019シーズンは23試合目で10得点を記録した。
今シーズンは17試合目にして10ゴールを目前に控えているなど、どのシーズンよりも彼の得点力がさえわたっている。
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