バイエルン・ミュンヘンが韓国代表DFキム・ミンジェ(26)の一日も早い到着を待ちわびているようだ。
欧州移籍市場専門家のファブリツィオ・ロマーノ氏が7月17日に伝えたところによると、バイエルンのヤン=クリスチャン・ドレーセンCEOは「キム・ミンジェは非常にエキサイティングな選手だ」とし、「我々は彼が早く合流することを望んでいる。直ちに発表することはできないが、間もなく獲得が完了することを期待している」と伝えた。
バイエルンのキム・ミンジェ獲得はほぼ既成事実と言って良いだろう。
すでに多くの欧州主要メディアはキム・ミンジェ移籍のニュースを取り上げてきた。
バイエルンはナポリに5000万ユーロ(日本円=約78億円)を支払い、キム・ミンジェを獲得するという。契約期間は5年で、税引き後の年俸は1200万ユーロ(約18億円)にまで到達するという話もある。
あとは契約書にサインをし、オフィシャルで発表すれば良いだけだ。事実上、移籍の仕上げに入っていると言える。
とはいえ、まだ獲得を公式発表していない選手についてクラブ上層部がここまで積極的に言及するケースは珍しい。
移籍市場ではどんな状況でも予想外の出来事が起こり得る。だからこそ、重要な地位の人物ほど慎重にならざるを得ないものだが、ドレーセンCEOはむしろ、果敢にキム・ミンジェ獲得について差し迫っていることを伝えた。
CEOだけではない。バイエルンを率いるトーマス・トゥヘル監督も「交渉中のため名前を言わない方が良いが、誰が来るかは大きな秘密ではない。新しい選手が(パリ・サンジェルマンに移籍した)リュカ・エルナンデスの穴を十分に埋めると判断する」とし、キム・ミンジェ獲得が目前であると伝えた。
CEOも監督も、異例ながらキム・ミンジェ獲得を公の場で明かしたワケだ。
ただ、それだけ異変が起きる可能性がないという解釈もできる。
もしナポリやキム・ミンジェと少しでも交渉が行われていない部分があれば、バイエルンもこれだけ躊躇なく選手について言及することはないだろう。すべての“変数”を除去し、獲得発表さえすれば済む状況になったと見なければならない。
キム・ミンジェという存在そのものが、バイエルンにかかわるすべての構成員を鼓舞している。というのも、彼は新シーズンのバイエルンで守備の一軸を担う選手と期待されているからだ。
昨シーズン、キム・ミンジェは守備の本場と呼ばれるイタリア・セリエAで年間最優秀DFに選ばれた。圧倒的な活躍でナポリの後方を守り、チームのスクデット獲得に大きく貢献した。
また、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも優れたパフォーマンスを披露し、国際舞台での競争力を証明した。
何よりも“コストパフォーマンス”が良い。
キム・ミンジェは今や世界最高レベルのセンターバックと評価されているが、バイアウト金額はわずか5000万ユーロに過ぎない。バイエルンとしては負担になるような金額ではないだろう。
移籍専門サイト『トランスファーマルクト』は、キム・ミンジェの市場価値を6000万ユーロ(約93億円)と評価している。この基準は絶対的なものではないとはいえ、彼の移籍金が相対的に安いことを体感させる指標となる。
ドイツの主要メディアは、キム・ミンジェがフランス代表DFダヨ・ウパメカノ(24)を控えに追いやり、オランダ代表DFマタイス・デ・リフト(23)とセンターバックのコンビを組むと見込んでいる。
すでに主力の座を確保した。当然、バイエルンの期待が大きくならざるを得ない。
キム・ミンジェは今週中にバイエルンに到着して契約書にサインをし、正式にチームの一員となる見通しだ。
その後は日本で開催されるプレシーズンツアーに参加し、本格的に新天地での戦いを始めるものとみられる。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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