ベトナム代表パク・ハンソ監督、再契約でキャリア晩年の挑戦へ【インタビュー】

2019年11月10日 サッカー
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サッカーベトナム代表を率いるパク・ハンソ監督は、ベトナムサッカー協会との再契約を前に悩みを抱えていた。

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これまでの2年間で数多くの成果を上げたことで、「これ以上望めることはない」との意見が多かったからだ。ややもすれば過去の功績が水の泡となることを心配した知人が、退任を助言したこともあった。

監督業は、良いときと悪いときの差が激しい。“ベトナムサッカーの英雄”と現地で称えられるパク監督は、もう高みを目指すのが不可能なほどに高い場所へ、すでにその地位を築いている。

それでも彼は長考の末に、再契約を決めた。

11月7日、ベトナムのハノイで会ったパク監督は「再契約を前に多くのことを考えた。栄光を得たまま退任するのもいいじゃないかと話す人もいた。これ以上、ベトナム国民の期待を満たせるのかと、私はずっと考え続けていたんだ」と述べた。

そして「受けた愛に対し、どう行動すべきかを考えた。私とともに2年間苦労してきたコーチや選手たちのことも考えた末、新しい挑戦を彼らとともにすることにした」と、協会との再契約を決断した理由を話してくれた。

ベトナム代表パク・ハンソ監督

拍手喝采の中でチームを離れるより、自分自身を愛してくれるベトナムサッカーのため、最後までその身を尽くすと彼は考えている。失敗を心配するよりも、挑戦心や義理の思いがそれを上回ったのだ。

パク監督は、自身の指導者としてのキャリアをベトナムで終える考えを明かしている。

「選手やコーチとして過ごした20~30代は、ただ前を見て走っていた。50代では天国と地獄の両方を味わった。私はもう60歳だ。今回の契約が、指導者キャリアのラストになるかもしれない。断言はできないが、引き際が近付いていると思っている」と、パク監督はベトナムでの挑戦が最後となる可能性を示唆した。

指導者生活が残り少ないのならば、ベトナムで終わりを迎えるのが理想的と彼は考えている。

今回の再契約も、条件面に問題はない。年俸はベトナム代表監督として歴代最高水準であり、他にひけをとらない待遇を受けることになる。

何よりも、U-23代表とA代表の兼任、コーチングスタッフ構成の全権を担ったという点に、再契約の大きな意味がある。パク監督も「そこが一番重要だった。協会でもそこを強調していた」と話す。

「私がどちらのチームも率いるのであれば、招集時期も自ら決め、私とともに働くスタッフも私の思い通りに構成すべきと考えた。協会もその点は受け入れてくれた」と満足感を示した。

同時に、パク監督にとって不利益となる条項がないことも、安心してチームを運営できるポジティブな要素だ。成績不振となれば当然立場は危ぶまれるが、無理な要求や不当な条項はない。パク監督にとって満足しうる契約になったことだろう。

その分、パク監督にかかる負担や責任感も大きい。最小限、今のチーム状態を維持するか、今後も成果を上げ続けることが信頼強化につながる。

パク監督も「再契約を決めた一方、大きな責任も感じている。2年前の就任当時と同じように、日々一歩ずつ最善を尽くしていくことが、最終的な目標だ。期待は大きいだろう。私もこれまでよりもさらに努力していく」と覚悟を表した。

ベトナム代表は、この先ワールドカップ2次予選や東南アジア競技大会(SEA games)、AFC U-23選手権など、以降3カ月で多くの大会を控えている。

パク監督は「プレッシャーがあることは事実だ。多くの大会を並行しなければならない。だが、これまでの2年間、今に至るまでも同様だった。再契約をした今、心機一転で自分の任務を果たしていきたい」と力強く意気込んだ。

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