「大谷は本当に素敵だったよ…」韓国若手投手が語る日本の印象、日本投手との違いとは?【2023WBC】

「学ぼうとして行ったわけではないが、失敗の中で感じたことがあるので、それを癒さめにしようとしている」

【写真】大谷翔平を生観戦した韓国の長身美女

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)韓国代表投手ウォン・テイン(22、サムスン・ライオンズ)は、今大会の感想をこのように語っている。

ウォン・テインは今回、3月7日に行われた阪神タイガースとの強化試合から、13日の1次ラウンド最終戦の中国戦まで、1週間で4回マウンドに上がり、計108球を投げた。阪神戦(27球)、オーストラリア戦(26球)、日本戦(29球)で計82球を投げ、韓国の1次ラウンド敗退が決定したなかでの中国戦には先発登板し、1イニング26球で3被安打、1与四球、2奪三振、2失点を記録した。

このような成績でWBCを終えたウォン・テインは19日のKTウィズ戦前、取材陣に「学ぼうとして行ったわけではないが、失敗の中で感じたことがあるので、それを慰めにしようとしている」とし、「本当に良い選手が多く、ロッカールームで野球を見ていたが、率直に皆がとても楽しんでいるようだった。私たちは楽しむよりも、勝ちたいという気持ちが先走っていたようだった」と感想を述べている。

大谷の印象、日本と韓国の違いとは

また日本代表投手の投球を注意深く見守っていたとし、「韓国の投手は、上半身を中心にボールを強く投げようとするが、日本の投手はそんなに強く投げようとしないのに、150kmしか出てなかった。韓国では見られなかったバランスを見た。(所属)チームに合流したあと、キャッチボールをする時、そのようなイメージを描いている。たくさん学んできた」と話した。

大会前には、大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)と対戦したいという願いを口にしていたウォン・テイン。残念ながら直接対決は実現しなかったが、すごい選手だと感じたようだ。

(写真提供=OSEN)大谷翔平

「本当に素敵だったよ。東京ドームに5万人ほど入ってくるが、選手紹介の時もそうだし、野球が日本で最高の人気を博しているが、そこで最高と認められる選手ではないか。何より、本当に謙虚なスタープレーヤーだと感じた。グラウンドで挨拶してボールを拾う姿を見ながら、すごく謙遜していた」と印象を語る。

またイ・ジョンフ(24、キウムヒーローズ)は15日、KIAタイガース戦を控え、「日本に酷く大敗してしまった。それでも日本から学ぶ点は学ばなければならないと思う。実際、私たちは国際大会がある時だけ代表を招集する。しかし、日本は毎年代表を招集し、試合を行っていると聞いている。これからKBO(韓国野球委員会)がどうするかは分からないが、親善試合のようなことをたくさんしながら、若い選手たちが代表での経験をたくさん積めたらいいと思う」と自分の考えを明らかにしたことがある。

この言葉を受け、ウォン・テインは「ジョンフ先輩のインタビューを見たが、日本と親善試合をすればいいと思う。正直、蚕室(チャムシル)球場で満員の観衆でも3万人に満たないのに、(韓国は)5万人の前で初めて投げる投手がほとんどだった。蚕室球場の満員観衆の前で投げた経験のある投手も正直あまりいない。プレーオフに行かないと感じられない。そのような舞台を経験することで、次の大会で失敗することはないと思う」と話した。

続けて「私もそのような舞台は初めてだったが、普段、観衆が多い舞台で楽しんで力を得る方なので大丈夫だった。だが、皆が私と同じではない。大舞台で緊張し、自分のボールを投げることができない投手がいるが、多くの観衆の前で投げる経験をすることで、同じミスを繰り返さないだろう」と強調した。

ウォン・テインは体力低下のため、中国戦ではやや残念な姿を見せていた。「体力が落ちたということは全て言い訳だ。その日、最善のピッチングをしたが、中国選手たちの直球狙いが良かった。予想とは裏腹に当たってはいるが、力が落ちてそうだとは思わない。私が投げられなかったこと」と自分のせいにした。なお、例年よりも早くシーズンの準備したことで、体力低下を憂慮する声も存在する。

監督への感謝も

このような声に対しては、「私は直接感じられなかったが、大変な部分もあると思う。大きな大会ですべてを注ぎ込んだので、例年とは違うと思う。大会を控え、(サムスンの)パク・ジンマン監督もおっしゃったように、サムスン所属ではなく、大韓民国代表チームの選手としてすべてを捧げてこようという考えであり、すべてを捧げてきた。もうチームに復帰したので、チームのためにすべて捧げなければならない時だ。運動を一生懸命して、休む時にしっかり休んでこそ、1シーズンで長く活躍できる」と話した。

また「WBC大会を経験した先輩たちが、“韓国に戻ったら、きっと大変だろう。経験したことがないこともあるだろう。シーズンに入る前までは無理せず、ペースをゆっくり上げてもいいので、序盤に思い通りにいかないからと諦めてはいけない”と話していた。なので、私も急いでシーズンに合わせないつもりだ。コーチも投球数を調節してくれると言った」と付け加えた。

(写真提供=OSEN)ウォン・テイン

そして、代表を率いたイ・ガンチョル監督に向けて心からの感謝も口にしている。「監督には本当に感謝している。アメリカにいた時、本当にボールが良くなかった。一生懸命準備したが、実力の50%も出せなかった。監督が見守っていた時、アリゾナキャンプの最後にワンポイントレッスンをしてくれた。その時からバランスが取れてきた。監督のおかげで調子がとても上がってきた」と話す。

続けて「阪神戦では27球だけしか投げなかったが、“オーストラリア戦で投げるか”と言ってくれて、とても感謝した。私は中国またはチェコ戦を考えていたが、そのように重要な試合(初戦)に私を信じて出してくださり、本当に感謝している。今も本当に感謝する気持ちが大きい」と監督への感謝を惜しまなかった。

なおキャプテンを務めたキム・ヒョンスは(35、LGツインズ)は、今大会を最後に代表から退くことに。これに対しては「ヒョンス先輩は東京五輪代表でも主将を務め、今回も主将としてすべてを一人で担おうとした。尊敬していた大先輩と最後の大会で同じチームになれて光栄だったし、とても感謝している」と話した。

(記事提供=OSEN)

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