今大会で韓国代表を率いたイ・ガンチョル監督が、本職のKTウィズ監督との兼任でなければ、代表の練習場所もアリゾナではなかったはずだ。
韓国代表がアリゾナでキャンプをした背景には、キウム・ヒーローズ、LGツインズ、KIAタイガース、NCダイノス、ハンファ・イーグルスの5球団がアリゾナでキャンプをしていたこともあるかもしれない。
しかし、ほかの斗山(トゥサン)ベアーズやサムスン、ロッテ・ジャイアンツの選手たちは、2週間ごとに地球を半周しなければならなかった。
オーストラリアでの春季キャンプ中は絶頂のコンディションにあったクァク・ビン(23、斗山ベアーズ)が、代表合流時点を境に調子が下降曲線を描いたのもこうした理由がある。
韓国代表は2014年仁川(インチョン)アジア大会以降、専任監督制で運営されてきた。2015年WBSCプレミア12優勝、2018年ジャカルタ・アジア大会優勝など結果も残してきたが、2017年WBC1次ラウンド敗退、2021年東京五輪メダル獲得失敗など、常に成功を収めてきたわけではない。それでも、準備過程で疑問符はつかなかった。
韓国野球委員会(KBO)では、2018年アジア大会後に当時の総裁が専任監督制を否定する発言をし、現場を困惑させた経緯がある。外部が選手選抜過程を問題視して巻き起こした幼稚な論争を、KBOがまったく制御できなかった。
その結果、当時代表を率いたソン・ドンヨル監督は金メダルを獲得したにもかかわらず自ら辞任する事態に。後任として急いでキム・ギョンムン監督が指揮を執ったが、2019年プレミア12準優勝、そして東京五輪の失敗で退任した。
その後、兼任監督制を復活させてイ・ガンチョル監督に指揮を任せたが、結果はまたしても失敗だった。
WBCで3大会連続1次ラウンド敗退という現実が突き付けられた今、韓国代表は次期監督の選任に先立ち、悩みを避けられない時点にある。何より、次の国際大会では準備過程からより徹底的になる必要がある。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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