7回裏途中からマウンドに上がった相手投手スティーブン・ケント(33)は、8回裏にトミー・エドマン(27、セントルイス・カージナルス)、キム・ハソン(27、サンディエゴ・パドレス)に連続で四球を許した。すっかり投球バランスが崩れた様子だった。
直後、投手コーチがマウンドを訪れ、試合の流れを引き締めた。しかし、ケントは続くイ・ジョンフにも2ボールを先行してしまう。このような状況で、元メジャーリーガーかつ「ディンゴ」の登録名で中日ドラゴンズに在籍した経験もあるデーブ・ニルソン監督がマウンドに上がった。
WBCの規定では、投手交代の場合は打者3人に投げるか、回の最後まで投げ切る必要がある。ケントは7回裏途中に登板して二死から相手を空振り三振に抑えたため、交代に問題はなかった。しかし、メジャー出身の主審ラモン・デ・ヘススは状況を認知できなかった。
この状況を受けて韓国側のダッグアウトからイ・ガンチョル監督が抗議し、審判陣が集まって会議に入った。当然の投手交代であるはずが、審判陣が混乱に陥った様子だ。結局、ヘッドセットで事務局に意見を求めた後、投手交代を決めた。
オーストラリアは意図せずに投手交代の時間を稼いだ。ただ、交代登板したウィリアム・シェリフ(20)も制球が乱れ、韓国は7-8と1点差まで追い詰めた。相手投手の乱調で最後の希望を掴んだのだ。
しかし、8回二死満塁のチャンスでナ・ソンボム(33、KIAタイガース)が空振り三振。最終9回では先頭で出塁したエドマンが二塁への盗塁を試みるもアウトとなり試合終了。結局、1点差を克服できずに敗北することになった。
なお、韓国は本日(3月10日)19時より東京ドームで日本と対戦する。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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