一部メディアが報じたように、クリンスマン氏が韓国に常駐する条件など、指導方式と関連した事項が最大の変数だ。
ただ、ここ最近で指導者生活が下り坂に転じたともされるクリンスマン氏は、FWソン・フンミン(30、トッテナム)をはじめアジアを代表する才能が立ち並ぶ韓国代表の指揮官に関心があり、再起の足場と考えている様子だ。
KFAの事情に詳しいサッカー関係者は、「選任過程が国家代表戦力強化委員会所属委員にもしっかり共有されていないため、具体的な状況把握は難しい。ただ、クリンスマン氏はKFAが挙げた最優先候補群には当初含まれていなかった」と話す。
実際、KFAはこれまで一部人物と交渉を打診したが、具体的な交渉段階までは進展できなかったという。
これまで元スペイン代表監督のロベルト・モレノ氏や、元リーズ監督のマルセロ・ビエルサ氏、かつて日本代表やモロッコ代表を率いたヴァイッド・ハリルホジッチ氏など多数の人物が候補に挙がったが、KFAは同時接触ではなく、優先順位を設け一人ずつ接触してきた。一部の人物は自ら売りに出したほどだ。
そんななか、クリンスマン氏はKFAが新監督選びを急ぐ過程で最も現実的な条件に符合したことで、交渉スピードが速くなったと推測できる。
『キッカー』は、クリンスマン氏が昨年のカタールW杯で国際サッカー連盟(FIFA)の技術研究グループ(TSG)の一員として活動し、同じTSGに元韓国代表でフランクフルトなどドイツで長年プレーしたチャ・ドゥリ氏がいたことに言及。「クリンスマン氏と韓国は元ブンデスリーガーのチャ・ドゥリ氏を通じて連結しただろう」と推測した。
さらには、クリンスマン氏が韓国代表監督に就任した場合、現在FCソウルのユース強化室長を務めるチャ・ドゥリ氏がどのような役割を担うかも興味が集まっている。
クリンスマン氏とKFAが交感したことで、KFA国家代表戦力強化委員長を担うドイツ出身のマイケル・ミュラー氏も忙しくなる見通しだ。ミュラー委員長は米カリフォルニア州に滞在するクリンスマン氏と近日中に会う予定だという。