2013年WBCは1次ラウンド敗退、2019年プレミア12は日本に敗れ準優勝に終わり、2021年の東京五輪ではメダル獲得に失敗した。いずれも目標を達成できず、いつも頭を下げてきた。
それでも、バットを力強く振ることだけは忘れなかった。過去9回の国際大会における通算打率は0.364で、OPS(出塁率+長打率)は0.991だ。59試合で46打点を記録するなど、韓国の得点チャンスで常に活躍をしてきた。ほぼ毎回、初対戦の投手と向き合うなかで、粘り強く答えを見つけてきた。
現在、米アリゾナ州スコッツデールのジャイアンツ・コンプレックスで行われているLGの春季キャンプでトレーニング中のキム・ヒョンスは、自身3度目となるWBCに向けて「代表で本当に多くの大会に出場してきた。実際、東京五輪が最後になると思っていたが、こうして再び選ばれて光栄だ。今回こそ本当に最後だという覚悟で、必ず良い結果を出したい」と意気込んだ。
続けて、「最高の選手が集まったチームだ。しかし、出場できる選手が限られているため、何人かの選手は出場できない状況になりかねない。そんなときに残念に思わないでほしい。我々は皆、国を代表して選ばれたのだから、それにふさわしい行動をしてほしい」と後輩にメッセージを送った。
キム・ヒョンスに過去9回の国際大会について尋ねると、「良い思い出も多いが哀しい記憶もある。代表は新たな選手と一緒にできる良い機会だ。基本的に楽しい思い出がたくさんできる。そこに成績までついてくれば本当に良いだろう」とし、「やはり一番残念だった大会は東京五輪ではないかと思う。チームの雰囲気が本当によかったが、最後に成績が出なかった。あのときは本当に悲しかった」と、ノーメダルで帰国した瞬間を振り返った。
だからこそ、2023年WBCは雪辱を果たすチャンスでもある。