まず、ヨ・ジュンソクは今学期登録をして授業を受ける。バスケチームで練習はできるが、シーズン出場は2年生となる2023-2024シーズンからだ。バスケも重要だが、米大学では単位を一定以上取得してこそ試合に出ることができる。
この面がヨ・ジュンソクにとって大きな障壁となるかもしれない。外国人である以上、バスケと学業を並行することは容易ではない。であれば、初めに授業に集中できることは悪くない選択だ。現地適応が求められるからだ。
もっとも、これまでの過程には残念な部分もある。それがまさに「時間」だ。すでに高校で1年留年しているからだ。
ヨ・ジュンソクは高校2年次、オーストラリアのNBAグローバルアカデミーに参加し、アカデミーと連携した高校に通った。ただ、新型コロナウイルス感染拡大で韓国に帰国した際、オーストラリアでの学歴が認められず、留年とならざるを得なかった。その後、2022年に高麗大学に入学し、ここでも1年を使った。
海外進出のために代表からも離脱し、入学後数カ月も経っていない状況で高麗大学も休学した。そして時間が大幅に経過し、今回ゴンザガ大学入学が決まった。
それでもすぐにはプレーできない。2023-2024シーズンの開幕は11月であるため、これから10カ月も期間が空く。実にもったいない時間だ。2002年3月生まれのヨ・ジュンソクは2カ月後に21歳となる。入学同期と比べて2歳年上というわけだ。
方法は一つしかない。それは最初のシーズンから自身の実力を証明することだ。ゴンザガ大学は米大学バスケ界でも名門中の名門であるため、関心度も高い。ここで良い活躍をできれば、ヨ・ジュンソクに対する評価が高まる可能性もある。
そうすれば、大学で1年だけプレーし、NBAに進出することも可能だ。いわゆる「ワン&ダン」だ。トッププレイヤーたちは皆NBAのスター選手になった。ヨ・ジュンソクもこのルートに従うことができれば、過去に時間を浪費した分をある程度補うことができる。これがベストシナリオと言えるだろう。
長期的な視点で見れば、兵役の問題もある。最終目的地には一日でも早く登った方が良い。未来がどうなるかはヨ・ジュンソク自身にかかっている。