「昨年、蔚山現代が天野側に“アジア枠の選手を交代したい”というようなニュアンスの発言をしたと聞いている。選手もこれをある程度認知した。一方、全北現代はかなり積極的に獲得を進めていた。お金とは別問題で、選手の立場としては両チームの差を大きく感じたはずだ。にもかかわらず、蔚山現代は一歩遅れて獲得競争に飛び込んだ。天野がどう考えるかは明らかだろう」
レンタル元の横浜FMに提示したレンタル料の差はもちろん、年俸も全北現代がさらに多く提示した。横浜FMとしても天野としても、全北現代を選ぶのは当然の手順だ。
タイミングも全北現代が何手も早く、すでに交渉を大幅に進めていた。そこに蔚山現代が飛び込むように公式オファーを出した。時期的にも、天野が疑問を抱くのは当然だった。
信じていた恩師から予想外の言葉が飛び、傷ついた面もあったかもしれないが、天野は落ち着いて、理性的にホン監督への考えを明かした。
天野は「僕を韓国に連れてきてくださった方なので、感謝しています。優勝トロフィーを掲げるべくともに戦いましたが、昨日その記事を見て残念でした。ホン監督は僕を批判しましたが、尊重は依然として持っています。17年ぶりの蔚山の優勝を経験した戦友、恩師として尊重しています」としつつも、「ですが、昨日のことで衝撃を受け、失望もしました」と率直に話した。
そして、「今年は別のチームで競争することになりますが、僕は全北の選手として3冠(Kリーグ、FAカップ、ACL)を達成できるように頑張りたいです。それぞれの場所で競争すれば良いと思います。証明しなければなりません。上手く適応して良い成績を出すために努力します」と今シーズンを戦う覚悟を明らかにした。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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