FWチョ・ギュソン(24、全北現代モータース)の再発見も大きな収穫だ。
チョ・ギュソンは韓国サッカー界に久しぶりに登場した大型ストライカー。昨年に初めてA代表に招集されると、今季Kリーグ1(1部)では自身初の得点王に輝き、全盛期を切り開いた。そしてついにW杯メンバーにも選ばれ、第2節のガーナ戦から3試合連続で先発出場し、最前線で韓国の攻撃をリードした。
パワフルなポストプレーに世界的なDF相手にも競り負けない空中戦、さらには韓国代表史上初めてW杯1試合2ゴールを決めた決定力まで、自身のポテンシャルを世界に知らしめた。
チョ・ギュソンは1998年生まれでまだ24歳に過ぎない。懸念される兵役も、すでに国軍体育部隊のサッカーチーム金泉尚武(キムチョン・サンム)で義務をこなしたため問題はない。
現在所属する全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースでプレーを続けようと、あるいは欧州の舞台に進出しようと、チョ・ギュソンは今後も代表の攻撃をけん引する新たなストライカーとして位置づけられるはずだ。
“韓国の至宝”と期待され続けてきたMFイ・ガンイン(21、マジョルカ)も、今大会で飛躍を見せた。
パウロ・ベント監督から約1年8カ月もの間そっぽを向かれ続けてきたイ・ガンインは、自らの実力で出場機会を勝ち取ったケースだ。
「守備が弱い」「スピードが遅い」などさまざまな指摘を克服したイ・ガンインは、所属するマジョルカでも主力に定着。ラ・リーガで通用する技術とキック、創造的なプレーでベント監督の心を動かした。
イ・ガンインは2001年生まれでまだ21歳だ。少なくとも今後2回はW杯に出場できる年齢である。だからこそ、今以上に成長できる余地も非常に多く残されている。
これからは若さと覇気、実力を兼ね備えた若手たちが、韓国に活気を吹き込む役割を担う見通しだ。
彼らを信じて起用したベント監督はカタールW杯を最後に退くが、新しい指揮官のもとでも主力として活用される可能性は高い。
韓国にとって、今回のカタールW杯は自然な世代交代を通じて競争力強化が行われた大会だった。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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