大一番で輝くソン・フンミンの“左足マジック”…欧州通算118ゴールを分析してみた

ソン・フンミン(27・トッテナム)の“左足”は、大一番でより輝きを放つ。

プレミアリーグ第5節のクリスタル・パレス戦で今季初ゴールを含む2得点を挙げ、欧州通算118ゴールを記録したソン・フンミンは、“韓国の伝説”チャ・ボムグンが保持する韓国人欧州最多得点記録(121ゴール)の更新を目前とした。

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ソン・フンミンの記録をひもとくと、彼の真価が一層際立つ。主には利き足である右足で63ゴールを決めているが、左足でも48ゴールを決めており、左利きの選手にも勝るプレーを見せている。

2010年にハンブルガーSVでデビューしたドイツ・ブンデスリーガでは、2013年に移籍したレバークーゼン時代も含めて通算41ゴールをマークした。このときも、右足(21ゴール)と左足(15ゴール)で差は大きくない。

2015年にトッテナムに移籍後、イングランド・プレミアリーグで挙げた44ゴールを見ると、右足(23ゴール)、左足(19ゴール)と、その差が縮まっていることがわかる。

最近の数字を見れば、さらに左足のゴールが顕著だ。

ドイツ時代に比べてヘディング(7ゴール→2ゴール)は減ったものの、左足(15ゴール→19ゴール)の得点は増加した。2018-2019シーズンにトッテナムで記録した20ゴールは左右で10ゴールずつを分け合い、直近10ゴールだけを見ると、左足(6ゴール)が右足(4ゴール)を上回っている。

欧州や南米出身選手たちの場合、主に利き足での得点が多い。

リオネル・メッシ(バルセロナ)はゴールの約8割を左足で決めており、クリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)も右足による得点の割合がとても高い。トッテナムが誇る「D-E-S-Kライン」を見ても、ハリー・ケインとデレ・アリは右足でのゴールを得意としている。クリスティアン・エリクセンも両足を巧みに使う選手ではあるが、決定的な得点は右足で決めている。

このような環境でボールを両足で巧みに扱えるコントロールは、パク・チソンをはじめ韓国人選手の代表的な武器として認められてきた。ソン・フンミンも幼少期に父親からサッカーの基礎を教わったときも、左足のトレーニングを徹底的に行った。その甲斐あって、今やシーズンが進むにつれて右足の破壊力はもちろんのこと、左足の精度も増してきている。

ソン・フンミンの左足は、一発勝負の大舞台でより一層輝きを放つ。

ソン・フンミンの欧州通算118ゴールの内訳は、右足63ゴール、左足48ゴール、ヘディング7ゴール

2018年ロシアW杯のメキシコ戦では、韓国代表が2点ビハインドのままノーゴールで敗れかけたが、ソン・フンミンの左足によってその屈辱を免れた。試合終了間際、ソン・フンミンがゴールよりもやや離れた距離から左足で放ったシュートは弧を描いてゴールネットに吸い込まれ、地力を見せつけた。

4月10日のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝では、ソン・フンミンの左足による劇的な決勝点でマンチェスター・シティとの1stレグを制した。このゴールによって、トッテナムは初のCL決勝進出に弾みをつけることとなった。

昨季の出場停止処分が響いて出遅れてしまった今季だが、その不安も自身の左足で払拭して見せた。クリスタル・パレス戦で決めた2ゴールは、ペナルティエリアの左右からどちらも“左足”で決めている。これこそが、今季もソン・フンミンの“左足マジック”に期待できる理由だろう。

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