リュディガーは後半序盤、日本のカウンターを防ぐ過程で相手を露骨に嘲弄するかのような行動を見せた。
当時、相手FW浅野拓磨(28、ボーフム)の突破を阻止したリュディガーは、自分が浅野よりはるかに速いことを誇示するかのように、そして陸上の100m走をするかのように、足を高く上げる独特な走り方を見せたのだ。顔には笑みが浮かんでいた。
いくら自分が優れた選手だとしても、相手を尊重しない様子が感じ取れる“非マナー”だった。
単なる冗談だとしても問題だ。W杯という大きな舞台で、相手を無視するかのようにからかうのは、国を代表する選手がするべき行動ではない。
油断が招いた結果は惨憺たるものだった。ドイツはリュディガーが“無視”をしたまさにその浅野に、決勝点となる逆転ゴールを許して敗れた。心構えが試合にどれだけの影響を及ぼすのかがハッキリとわかる光景だった。
韓国は本日(24日)、ドーハのエデュケーション・シティ・スタジアムでグループH初戦のウルグアイ代表戦を戦う。
ウルグアイはドイツ、あるいはリュディガーのように油断をしていないように見える。試合前日に行われた記者会見でも、ベテランDFディエゴ・ゴディン(36、ペレス・サルスフィエルド)は「尊重」という言葉を何度も口にした。
「最も重要なのは最初の試合だ。韓国というチームを尊敬している」と切り出したゴディンは、「韓国は立派でダイナミックなチームだ。個々人のパフォーマンスも優れている。確固たる試合スタイルももっている。全力を尽くして試合に出場する」と伝えた。具体的な言及があったわけではないが、確実に韓国のプレースタイルや特徴を理解しているような話しぶりだった。
また、ディエゴ・アロンソ監督も、「個人的にソン・フンミンに対して最高の尊敬心を持っている。ソン・フンミンだけでなく、韓国の主力は立派な選手が多い。パウロ・ベント監督をはじめ、コーチ陣も優れている」と警戒心を示した。
リュディガーのような粗末な心構えはウルグアイにはない。その小さなスキすらも許さないのがウルグアイだ。
韓国は歴代W杯で一度も南米勢に勝利した経験がない。ウルグアイとはベント監督就任初期の2018年10月の国際親善試合で対戦し、当時は韓国が2-1で勝利。ただ、W杯では1990年イタリア大会(0-1で敗戦)、2010年南アフリカ大会(1-2で敗戦)といずれも勝てていない。これらの要素が、ドイツよりもウルグアイの方が恐ろしく感じる理由だ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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