秋山成勲が告白した“ファイトマネー事情”が、「韓国格闘家に挫折感与えた」と伝えられているワケ

2022年05月10日 スポーツ一般 #格闘技

格闘家の秋山成勲(あきやまよしひろ、チュ・ソンフン)が放った一言が、多くのファイターに“挫折感”を与えている。

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秋山は去る5月8日、韓国で放送されたSBSバラエティ『執事部一体』に出演。そこで共演者から「勝てば賞金をいくら受け取るのか」と問われた際、「大会から“よくやった”と言って受け取った金額は、韓国で6000万ウォン(約600万円)程度」と明かした。

さらには、「ファイトマネーはいくらもらえるのか」と質問されると、「アパートくらいは買える。江南(カンナム/ソウルの一等地)の方に暮らせる」と答え、大きな反響を巻き起こした。

3月26日にはシンガポールで開催されたONEチャンピオンシップ株式会社の10周年記念大会『ONE X』に出場した秋山。当時は総合格闘技ライト級(77kg級)で青木真也を相手に2ラウンドTKOの勝利を収めていた。

はたして、秋山の言葉通り、彼のファイトマネーは「江南の家1軒」程度なのだろうか。結論から言えば、「NO」と言う方が正しい。

秋山は格闘家としてUFCでプレーした後、2019年、シンガポールを拠点とするNEチャンピオンシップに移籍した。

スカウト形式による移籍のため、秋山はONEチャンピオンシップを代表するスターとして刻印された。当然、ほかの選手と比べてファイトマネーは高く設定された。それでも、よく言われる「江南の家1軒」レベルではない。最近の韓国で「江南の家1軒」と言えば、数十億ウォン(日本円=約数億円)程度を意味する。

秋山のファイトマネーは、イベントによっては少なくとも1億ウォン(約1000万円)、多くて2億ウォン(約2000万円)以上を上回る。各団体ではファイトマネーの詳細な額を正確に明かさないことが慣例だ。

秋山成勲

その一方、ONEチャンピオンシップより高い人気を博すUFCの状況は異なる。世界最高の団体としてUFCが持つ放映権料は、他団体と比べてはるかに水準が高い。コナー・マクレガーのような一流選手は300万ドル(約3億9000万円)が一般的だ。さらにはPPV(Pay-Per-View)の60%をもらうため、一気に10億円以上を稼ぐことができる構造になっている。

もっとも、こうした数値はスーパースターに限定される。知名度の引く選手たちは、UFCが設定した水準を超えることができない。メインカードの順番によって差等支給され、少なくとも数千ドルから多くは20万ドル(約2600万円)まで多様だ。熱い試合で「Fight of the Night」に選ばれれば、5万ドル(約650万円)のボーナスが支給される。

あまりに高い格闘技人気から一獲千金の機会が作られる可能性がある。2017年に開かれたフロイド・メイウェザー・ジュニアとマクレガーのスペシャルマッチでは、メイウェザーに1億ドル(約130億円)、マクレガーに5000万ドル(約65億円)が贈られた。

このようなマッチは極めて珍しいケースだ。秋山が『執事部一体』で言及した内容は、格闘技の魅力を伝えるために多少ファイトマネーを膨らませたものとみられる。そうでなければ、韓国と日本を行き来するがゆえに韓国の事情がわからず、少し誤って伝えた話なのかもしれない。

しかし、格闘技の先輩としては、“夢と希望”を抱いてケージに足を踏み入れた選手にとって現実とかけ離れた話にならざるを得ない。「江南の家1軒」という例えを挙げるのではなく、「格闘技に邁進すればマクレガーのように夢を叶えることができる」と話したほうが良かったのではないだろうか。

ONEチャンピオンシップやUFCよりも劣悪な韓国格闘技の現実を考えればなおさらだ。韓国ではタイトルマッチであっても1億ウォンを越えることがほとんどない。デビューする選手に与えられる金額も数十万ウォン(数万円)程度に過ぎない。ほとんどの選手が複数の仕事を掛け持ちながら格闘技をしているのが実情だ。

ちなみに、韓国格闘技の選手のなかで最も多くのファイトマネーを受け取った選手は、“コリアンゾンビ”の異名を持つチョン・チャンソンだ。

チョン・チャンソンは去る4月10日、米フロリダ州で開催されたUFC273で王者アレクサンダー・ボルカノフスキーとのフェザー級タイトルマッチに臨むも4ラウンドTKOの敗北を喫した。

当時、チョン・チャンソンはこの試合で53万2000ドル(約6900万円)を受け取ったと伝えられていた。

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