11年勝てなかった宿敵イランを破り、ホームでの連続無敗記録を20試合(16勝4分)に伸ばしたサッカー韓国代表パウロ・ベント監督が、エースのソン・フンミン(29、トッテナム)に称賛を送った。
サッカー韓国代表は3月24日、ソウルワールドカップ競技場で行われた2022カタールW杯アジア最終予選第9戦で、ソン・フンミンとCBキム・ヨングォン(32、蔚山現代)のゴールでイランを2-0で下した。
試合後、ベント監督は「ソン・フンミンの先制ゴールが試合に影響した。ボールを保持することがより攻撃的で、ビルドアップも効率的だった。最適のパスルートを見出した」とクリーンシートでの勝利に満足感をあらわにした。
監督の言葉通り、ソン・フンミンの“見事な一発”が試合の大勢を決したと言っても過言ではない。ソン・フンミンは前半のアディショナルタイム、イランDF4人に囲まれながらも、見事な無回転ミドルを叩き込んだ。強烈なシュートはイランGKの手を弾き、ゴールマウスに吸い込まれた。
前半終了間際に先制した韓国は勢いに乗り、後半はより攻撃的なビルドアップでイランを追い詰めていた。キム・ヨングォンの追加点以外にも、多くの得点チャンスを作り出していた。
10大会連続での本大会行きを決めた韓国は、7勝2分けでイラン(7勝1敗1分)を抜いてグループA組1位に躍り出た。そして29日には、アウェーでUAEとの最終戦に臨む予定だ。
一方、イランのドラガン・スコチッチ監督は、「全体的に組織的に動けなかった。MF陣が惜しかった」と話し。決勝ゴールを許したソン・フンミンについては「ワールドクラス。いつでも結果に影響を及ぼす選手」と述べている。
以下、ベント監督の一問一答。
◇
―試合の感想は。
イランは良いチームで強い相手だ。全般にわたって良いプレスがかけられ、ビルドアップは難航した。しかし、徐々に改善され、後半にはさらに良いプレーをした。
―最も重点を置いた部分は?
選手たちの回復に重点を置いた。(欧州組が帰国して)完璧に回復するというのは難しい。週末に試合をし、火曜日頃に到着するパターンが最終予選期間続いた。特に、ソン・フンミン、キム・ミンジェ(25、フェネルバフチェ)、ファン・ウィジョ(29、ボルドー)の3人は、このような状況が多かった。それにもかかわらず、組織力が重要だった。また、メンタルが重要だ。いつものように、選手たちが(準備したものを)試合中によく見せてくれたと思う。
―後半に入ってより攻撃的になったが。
前半の終盤に得点したが、それ以前はミスが多かった。後半に修正し、素早く相手のバランスを崩して良いチャンスを作ろうとした。試合をコントロールしながら、選手たちが回復もする姿がよく出たようだ。相手をさらに走らせることもできた。
―久しぶりに満員の観衆で緊張感が大きかった。前半のアディショナルタイム、ソン・フンミンの得点後、ほかの選手も気楽にプレーしていたが。
ソン・フンミンの先制ゴールが試合に影響を及ぼしたのは事実だ。ただ、最も重要なのは後半戦だと思う。ボールを保持することより攻撃的で、ビルドアップも効率的だった。最適なパスルートを見出したと思う。
―主将としてソン・フンミンを評価するとしたら?
プロだ。ヨーロッパでたくさんの経験をしている。代表チームでモチベーションを維持しながら、周りの人に幸せを与えたい。多くの人からサポートも受けている。重要なのはチームと考えて行動することだ。いい結果を出しながら、主将も問題なく担っているのではないか。
―後半、キム・ミンジェを交替した理由は?終盤には3バックも見せたが。
キム・ミンジェが(試合中)問題を感じていた。彼はいつもチームをサポートし、強い選手だが、このような理由で交替した。(3バックは)過去、メキシコ、コロンビアなどを相手に使ったことがある。(最終予選を控えて)全てを準備する時間がないので、(キム・ミンジェ交替の状況で)以前にやってきたこと(プランB)を活用した。
―得点後、ゴールセレブレーションや観衆に向かって歓呼する姿も出ていたが。
サッカーはファンが観衆席で楽しむことが重要だ。満員の観衆は、いつも試合のさまざまな状況に影響を及ぼすようだ。ゴールも出たし、結果も良かったが、観衆と楽しめて本当に良かった。試合を通して美しい雰囲気だった。ありがとう。ファンとのコミュニケーションは大事だと思う。今日の選手たちの活躍に喜び、誇らしく思ってほしい。
■【写真】アイドル顔負け…ソン・フンミンのファッション誌グラビア
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