ワールドカップがいま開催されたら…。
サッカー韓国代表の実力と人気を見ていると、いますぐワールドカップが行われたらと思うほどだ。
韓国サッカーが今年6月のロシア・ワールドカップ最終戦のドイツ戦から世界的なチームと対戦し、勢いに乗っているからだ。“アジアの虎も危うい”としていた昨年の憂慮は遠くへ飛んでいった。
今度はロシア大会で史上初めてワールドカップ出場権を獲得し、自国サッカー史最高の瞬間を迎えた北中米のパナマと対戦する。パウロ・ベント監督が指揮する代表チームにとって、10月16日午後8時の天安(チョナン)総合運動場で行われるパナマ戦は、今年最後の国内でのAマッチとなる。
韓国サッカーは、ドイツ戦から10月12日のウルグアイ戦まで4試合を行い、3勝1分けを記録し、威力を示している。対戦した4チームは、いずれもサッカーの二大勢力といえる欧州と中南米のチームだ。
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ロシア・ワールドカップのドイツ戦の2-0の完勝は、世界サッカー史の通念を破っただけでなく、韓国サッカー復活の信号弾になった。
ドイツ戦の前まで韓国は、ワールドカップで2連敗中だった。ベスト16進出の希望は残っていたが、ドイツは当時FIFAランキング1位だったので、韓国が3連敗を喫して大きな危機に直面するという予測が少なくなかった。
しかし、韓国代表はドイツの攻勢を食い止め、2-0の奇跡の勝利を挙げた。そして、U-23韓国代表のアジア大会2連覇を経て、Aマッチ無敗記録を継続している。
9月に2-0で完勝したコスタリカは、4年前のブラジル・ワールドカップでベスト8入りし、中南米のダークホースに急浮上したチームだ。同月に対戦し、接戦の末0-0で引き分けたチリは、当時FIFAランキング12位で、南米サッカー選手権を2連覇した“一枚上手”のチームである。
ドイツ、コスタリカ、チリを相手に奮闘し、競争力を証明した韓国サッカーは、10月12日にFIFAランキング5位のウルグアイまで2-1で下し、急激な上昇カーブを描いている。
パナマはFIFAランキング70位で、韓国(同55位)より低い。
ロシア・ワールドカップでは1次リーグ3戦全敗し、最近のAマッチ6試合でも全敗する屈辱を味わっている。10月12日の日本戦でも0-3で完敗した。ワールドカップ後には主力選手3人が代表から引退した。
しかし、昨年アメリカを脱落させてワールドカップ初出場に成功し、ロシアでもイングランドとチュニジアを相手に得点を挙げるなど、実力の落ちるチームではない。日本戦を通じて東アジアの時差と天気に適応しただけに、韓国との勝負も興味がそそられる。
韓国は、パナマ戦を最後にしばらくアジアチームとAマッチを行う。パナマも破り、欧州・中南米チームに5試合連続無敗を記録するのは、そのために大きな意味がある。
4年前のブラジル・ワールドカップ最終戦から2014年10月のコスタリカ戦まで欧州・中南米チームと戦って2勝3敗を記録したことを考えれば、今年のAマッチの成果はさらに輝く。パナマ戦の勝利がその終止符だ。
(構成=李 仁守)
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