“エース不在”乗り越えた韓国ショートトラック…女子3000mリレー銀で3大会連続メダル獲得の快挙!

闇のトンネルをくぐり抜けた。望んでいた金メダルではなかったが、何度倒れてもしぶとく立ち上がる精神で銀メダルを獲得した。

【写真】韓国ショートトラック女子選手の“腹チラ”美スタイル

女子ショートトラック韓国代表(キム・アラン、チェ・ミンジョン、イ・ユビン、ソ・フィミン、パク・ジユン)が、北京五輪女子3000mリレーで銀メダルを手にし、同種目における3大会連続メダル獲得を達成した。

去る2月13日、韓国はショートトラック女子3000m決勝で4分3秒627を記録し、五輪新記録の4分3秒409で優勝したオランダに次ぐ2位につけた。3位は中国で4分3秒863だった。

同レースを4位でスタートした韓国は、チェ・ミンジョンの絶妙なコーナー攻略で序盤こそ2位につけたが、その後はオランダ、中国に次いで3位をキープ。ただ、残り8周時点でカナダに追い越され、一時4位にまで転落した。

以降、オランダが首位独走に出たなか、韓国は終盤に猛反撃に出た。最年長のキム・アランが残り4周時点で3位に浮上すると、最終走者チェ・ミンジョンが猛烈なスパートで中国を抜き、2位にまで順位を上げた。そして、そのまま決勝ラインを通過し、銀メダル獲得に成功した。

(写真提供=AP/アフロ)表彰台で笑顔の韓国。左からチェ・ミンジョン、キム・アラン、イ・ユビン、ソ・フィミン

韓国は冬季五輪のショートトラック女子3000mリレーにおいて、1994年リレハンメル大会、1998年長野大会、2002年ソルトレイク大会、2006年トリノ大会と4大会連続で金メダルを獲得した。

2010年バンクーバー大会でも1位で決勝ラインを通過するも、失格判定により中国に金メダルの座を奪われたが、2014年ソチ大会、2018年平昌大会と直近2大会で再び金メダルを獲得し、最強国の威容を示した。

今回の北京大会で3連覇には失敗したものの、3大会連続通算7枚目のメダル(金6枚、銀1枚)の獲得に成功した。

エース不在で“歴代最弱”とも

北京五輪で同種目3連覇を狙っていた韓国ショートトラックは、大会前にチームに激震が走った。ショートトラック女子のエースとされ、韓国代表の中心的役割を果たしていたシム・ソクヒが、前回の平昌五輪当時、コーチや同僚の悪口をし、八百長疑惑まで持たれたメッセージのやり取りをしていたことが暴露されたからだ。

結局、シム・ソクヒは昨年12月に韓国氷上競技連盟のスポーツ公正委員会から2カ月の資格停止処分を受け、北京五輪出場が不発となった。

特に、この騒動の直接的な被害者として言及されたチェ・ミンジョンは、精神的に大きなダメージを受け、北京五輪前のISUワールドカップで負傷もし、心身ともにボロボロの状態だった。

加えて、“女子ショートトラック次世代の大黒柱”とも呼ばれたキム・ジユも負傷のためメンバーを外れた。このため、北京五輪に臨む女子ショートトラック韓国代表は“歴代最弱”と呼ばれたりもした。

シム・ソクヒ

それでも、残されたメンバーたちは全員が不屈の闘志で心を一つにした。

女子3000mリレーに先立ち、チェ・ミンジョンは前回の平昌五輪の決勝でシム・ソクヒと衝突し、表彰台を逃した女子1000mで銀メダルを獲得した。レース後には多くの感情が交差したのか、チェ・ミンジョンは大粒の涙を流していた。

そして迎えた女子3000mリレーは、チェ・ミンジョンのみならず代表メンバー全員が、“シム・ソクヒ騒動”を乗り越え韓国ショートトラックのプライドを守るべく、決死の思いで臨んだレースだった。

大会直前のメンバー変更により、例年と比べて練習時間は短かった。それでも、韓国はショートトラック最強国らしい技量を披露した。

準決勝でチェ・ミンジョンの終盤の力走が輝いた韓国は、決勝で一時メダル獲得失敗の危機にも陥ったが、見事に乗り越えて見せた。

北京五輪の女子ショートトラック韓国代表は、イ・ユビンとソ・フィミンの覇気と、キム・アランとチェ・ミンジョンの老練さが見事に調和を成している。

決勝ではランキング1位スザンネ・シュルティング擁するオランダの後塵を拝した。それでも、シム・ソクヒが抜けた今のチームでも十分に戦えるというメッセージを伝えるには十分だった。

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