韓国Vリーグ女子部のIBK企業銀行アルトスから契約解除を言い渡されたチョ・ソンファ(28)が、法律代理人を通じて謝罪の意を伝えるとともに、法的対応を通じて真相を究明する意志を明らかにした。
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チョ・ソンファの法律代理人を務める法務法人YKは12月15日、IBK企業銀行の契約解除に対する選手側の意見を発表。
「チョ・ソンファ選手は事実関係をめぐる争いは別として、これまで選手を信じて応援して出さったバレーボールファンの皆様や同僚、関係者の皆様に深いご心配をおかけしたことについて、心からお詫び申し上げる」と伝えた。
また、去る13日にIBK企業銀行が契約解除を発表したことについては、「球団の契約相手であるにもかかわらず、現在まで球団から契約解除の具体的事項に関する個別的かつ直接的な連絡は受けていない」とし、「契約解除など、現在の状況と関連して法的手続きに先立ち球団との円満なコミュニケーションを望んでいる」と伝えると、次のように続けた。
「去る10日に韓国バレーボール連盟の賞罰委員会に出席し、以前球団に提出したチョ・ソンファ選手の負傷及び疾病に関する病院診断書と、13日以降に球団と連絡した内容などを釈明資料として提示し、誠実かつ真摯に釈明に臨み、選手生活に対する意志も申し上げた」
「今後、チョ・ソンファ選手が球団と円満なコミュニケーションを行えなかったため、球団との契約関係について法的に定められた手続きに従って対応することになった場合でも、選手は誠実に法的対応に臨むだろうし、その法的対応の過程では、適切な時期と方法でこれまでチョ・ソンファ選手が球団に対する信頼関係を守るために先送りしてきたマスコミに対する立場を表明し、真相を究明する」
法務法人YKは最後に、「チョ・ソンファ選手と法務法人YKは、チョ・ソンファ選手が選手生活を続けることを希望しており、無文別な悪質コメントに対しては法的対応を検討していることを伝える」とし、「もう一度、現在の事態によって大きな失望を感じさせてしまったバレーボールファンの皆様に頭を下げてお詫び申し上げる」と伝えた。
チョ・ソンファは、女子バレー韓国代表の東京五輪ベスト4入りによって高まったVリーグ女子部人気に水を差したIBK企業銀行の内紛の張本人だ。
2021-2022シーズン開幕直後、チームキャプテンを務めていたチョ・ソンファは、ソ・ナムウォン前監督と確執を起こした。作戦タイムでの監督の指示に対する誠意のない返事が物議を醸すと、その後チームを2度も無断離脱し、国内で議論を巻き起こした。
IBK企業銀行も、チョ・ソンファ無断離脱が発生した後、事態の責任を取らせる形でソ・ナムウォン前監督とユン・ジェソプ団長の解任を発表。その後、チョ・ソンファの無断離脱に同伴した疑惑のあるコーチのキム・サニを監督代行に昇格させるという疑問の残る決定を下した。
キム・サニは現役時代、長年韓国代表で活躍した名セッターで、オリンピック3大会(2000年シドニー五輪、2004年アテネ五輪、2012年ロンドン五輪)をはじめとする各種国際大会にも出場。代表キャプテンも務めるなど、華々しいキャリアを歩んだ選手だった。
ただ、今回の騒動の過程でキム・サニの信頼も堕ち、監督代行就任後にはIBK企業銀行以外の女子部6チームの監督がキム・サニとの握手拒否を宣言。結局、キム・サニは数試合指揮してすぐに辞任を表明し、後任には元男子バレー韓国代表指揮官のキム・ホチョル監督を招へいしたことが発表された。
そして去る12月13日、IBK企業銀行は「選手契約に対する重大な違反と信頼関係破綻によって契約の維持が不可能だと判断し、チョ・ソンファに対し選手契約解除を決定した」とし、チョ・ソンファとの契約解除を発表していた。
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