元京都サンガの石田雅俊がプロ初ハットトリック達成!「自分は失敗した選手」と明かした背景とは

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かつて京都サンガF.C.、SC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津に在籍し、現在は韓国Kリーグ2(2部)の大田(テジョン)ハナシチズンでプレーする日本人MF石田雅俊(26)が、プロ初のハットトリックを記録した。

10月10日、ホームのハンバッ総合運動場で行われたKリーグ2第33節の安山(アンサン)グリナース戦で、石田は4-1-4-1の左インサイドハーフで先発フル出場。

前半41分のゴールを皮切りに同44分、後半ロスタイムと連続得点を挙げ、自身にとってプロ初となるハットトリックを達成した。

石田の活躍もあり、大田は4-1の大勝に成功。これで勝ち点52の10チーム中3位とし、リーグ残り3試合の時点で1部昇格がかかった準プレーオフ進出圏内(4位以内)でのフィニッシュが確定した。

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(写真提供=韓国プロサッカー連盟)3得点目を決めた直後の石田

石田は昨年1月から現在までの約22カ月間、故郷の日本に帰らず、韓国でひとり長期間滞在している。

昨シーズン終了後には帰国する機会もあったが、新型コロナウイルスの感染状況が深刻な点を考慮し、韓国に留まる決断をした。

当時、石田は水原(スウォン)FC所属の2020シーズンでチームを1部昇格に導き、直後にKリーグ1(1部)の江原(カンウォン)FCへの移籍が決まった頃だった。1部で戦う新シーズンでさらなる飛躍を図ってのことだった。

しかし、初挑戦の韓国1部で苦汁をなめた。石田は蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)との開幕戦でこそ活躍を見せたものの、その後は肋骨の負傷や不得意なウィングでの起用もあり、存在感を発揮することができず。シーズン前半戦を終え、江原での成績はリーグ9試合無得点だった。

結局、石田は夏の移籍市場で大田にレンタル移籍で加入した。水原FCでプレーした昨季からわずか6カ月で再び2部リーガーに戻ったのだ。石田がハットトリックを達成した安山戦後のインタビューで「自分はサッカー人生で失敗した選手」と語ったのも、こうした背景が理由にある。

「人生を変えられる試合がある」

石田は屈指の強豪校である市立船橋高校でエースを任され、全国的にその名を知られた選手だった。卒業後、京都サンガF.C.と5年の長期契約を結んだのもポテンシャルを評価されてのことだ。石田は新人としては破格の待遇を受け、プロの舞台に足を踏み入れた。

しかし、その後の人生は順調ではなかった。石田はプロへの適応に失敗し、レンタル移籍で他クラブを転々とする日々が続いた。京都との契約が満了して以降は韓国2部で出場機会を求め、安山、水原FCと2チームで活躍し、注目を集めた。

そして今シーズン、念願の1部でプレーできるチャンスを得るも再び2部に戻ってしまったのだから、石田としては挫折を感じるのも当然のことだ。「江原FCに移籍したときは人生のグラフが上がったが、今はまた落ちてしまった」と石田は振り返る。

かといって、自分を“失敗者”と決めつけたまま傍観しているわけではない。

「毎回の試合の中には(安山戦のような)人生を変えられる試合もある」と話す石田は、「いずれにしても昇格のために人生をかける」と並々ならぬ覚悟を明らかにした。2部にとどまることなく、再び1部で活躍する選手になるために最善を尽くすという決意の表れだった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

石田は韓国で真面目な選手としてよく知られている。韓国初舞台の安山では通訳がおらず、韓国語習得に励んだ結果、今では韓国語をほとんど理解できる水準にまで達した。今回の安山戦でも、試合後のインタビューは韓国語で答えていた。多少たどたどしくはあったが、意味を理解するには十分だった。

水原FC時代には誰に言われずとも休日も丘を走った。過去の栄光に酔いしれることなく、ただ前だけを見て生きるキャラクターだ。安山戦後も、石田は「プレーは悪くも良くもなかった。普通だった。もっと修正しなければならない」と、ハットトリックに浮かれることなく自身のパフォーマンスを冷静に評価していた。

石田が再び人生のグラフを上昇させる可能性は十分にある。大田は4位以上でのフィニッシュを確定し、準プレーオフ進出が決まった。3位以上をキープすることができればホームで試合を戦うことができる。2位のFC安養(アニャン)とは勝ち点4差で逆転の余地も残っている。

水原FCで昇格を経験している石田は、「雰囲気が良いからと言って昇格するわけでも、悪いからと言って昇格できないわけでもない。やり方次第だ。チャンスが来ただけに人生をかけなければならない」と、大田とともに1部の舞台に進む意志を示した。

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