ギリシャ移籍の韓国女子バレー“いじめ双子”に現地の反応は?「実力ある助っ人を安値で獲得できた」

学校いじめ問題で韓国バレーボール界を震撼させたイ・ジェヨン(24)とイ・ダヨン(24)の双子姉妹は、結局、欧州へ進出することになった。

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双子姉妹は学校いじめについて反省、自粛する代わり、なんとしても選手キャリアを維持しようと海外進出を試みた。そして唯一、自分たちに興味を示してくれたギリシャの女子バレーボールチームPAOKテッサロニキと契約することになった。

その後、韓国バレーボール協会(KVA)が学校いじめを理由に国際移籍同意書(ITC)の発給を認めなかったため、双子姉妹は国際バレーボール連盟(FIVB)に訴え、ITCを“迂回ルート”で発給してもらうことに成功した。

ギリシャ現地は双子姉妹を歓迎

ギリシャメディア『ガゼッタ・ギリシャ』は9月29日(日本時間)、「イ・ジェヨンとイ・ダヨンはもうPAOKの選手だ。FIVBがITC問題を解決した」と伝えた。

昨シーズン、イ・ジェヨンとイ・ダヨンは興国生命ピンクスパイダーズとFA契約を結ぶ際、2人合わせて10億ウォン(日本円=約1億円)で契約を結んだ。内訳はイ・ジェヨンが年俸4億ウォン(約4000万円)とオプション2億ウォン(約2000万円)、イ・ダヨンが年俸3億ウォン(約3000万円)とオプション1億ウォン(約1000万円)だ。

ただ、学校いじめによってキャリアの存続が危ぶまれたことで、双子姉妹は低年俸であってもPAOKと契約することを決断した。

『FOS』によると、イ・ジェヨンは年俸6万ユーロ(約773万円)、イ・ダヨンは年俸3万5000ユーロ(約450万円)でPAOKと契約を結んだという。韓国で受け取っていた年俸の実に13%レベルだ。

双子姉妹は選手としてプレーを続けるために“年俸ディスカウント”をしたわけだ。ただ、現地では住居と車を別々に提供してもらうという。

イ・ジェヨン(左)とイ・ダヨン

PAOK側は双子姉妹の学校いじめを問題視するどころか関心すら向けなかった。むしろ、ある程度実力が保証された選手を安値で獲得できたことを歓迎していた。

ギリシャメディアも同様だ。欧州でも下位リーグに当たるギリシャに、アジアの代表クラスの選手がやってくることに期待を抱いている。これは、国内プロ野球やプロサッカーで外国時選手を獲得した際、家庭内暴力や飲酒運転、薬物服用などの過去を大きく問題視しなかったことと似ている。

『ガゼッタ・ギリシャ』は「イ・ジェヨンとイ・ダヨンは学校いじめ問題で東京五輪に出場できなかった。それでも、2人は韓国女子バレーの中心的選手だ」と紹介。「ギリシャリーグでは外国人選手は3人のみプレーできる。PAOK監督は幸せな悩みをしなければならない。欧州バレーボール連盟のカップ戦では外国人選手4人が同時にプレーできる」と伝えた。

PAOKはスペイン人のミラグロス・カラー(33)、フランス人のジュリエット・フィドン(24)に続き双子姉妹も合流すれば、計4人の外国人選手を保有することになる。

活躍次第で来季のステップアップも

ギリシャリーグで実力が認められれば、双子姉妹は来シーズンもPAOKでプレーするチャンスが与えられるだろう。ギリシャ以外の他国のビッグクラブに移籍する可能性もゼロではない。双子姉妹もステップアップを最も望んでいるはずだ。

ひとまずは自分たちに唯一関心を示したPAOKで安い年俸を受け取り、より高額の年俸を受け取ることができるより大きな舞台へと跳躍するための足場を作ろうとするだろう。最終目標にはトルコやイタリアといった欧州上位リーグが挙がるはずだ。

逆に、慣れない環境で適応することができなければ、いつでもチームを追い出される可能性があるのが“助っ人”だ。ギリシャリーグは今月9日に開幕する。

PAOKのプレシーズンに参加できなかった双子姉妹は、合流後もシーズン開幕までチームメイトと練習できる時間がほとんどない。韓国国内でトレーニングは続けたというが、シーズンをフルで戦うための正常な練習とはわけが違う。

双子姉妹にとって初めての経験となる海外リーグ。チームへの適応とチーム内での競争を勝ち抜くことができなければ、あらゆる非難を浴びながら海外進出を試みた甲斐はまったくないと言って良いだろう。

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