“プレー”しなければ生き残れないことが、またしても証明された。
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キム・ハクボム監督率いるU-24韓国代表の選手選考は最終段階に突入している。6月12日にはU-24ガーナ代表と国際親善試合を行い、3-1で勝利した。キム監督は一人ひとりの評価こそ控えたものの、悲喜こもごもの様子だった。
クラブで苦境が続くFWイ・スンウ(23、ポルティモネンセ)はこの日、左サイドのウィングとして先発出場した。試合では中盤まで降りてボールを配給しながら、何度か目を見張るような突破も見せた。
ただ、フィジカルに長けるガーナの守備を前に、イ・スンウの突破は驚異的ではなかった。結局イ・スンウはゴールやアシストを記録できないまま、後半11分に途中交代でベンチに下がった。
イ・スンウはここ数年、欧州の舞台で定位置を確保できずにいる。2020-2021シーズンは冬の移籍市場でシント=トロイデン(ベルギー)からポルティモネンセ(ポルトガル)にレンタル移籍したが、いずれもベンチスタートの4試合出場(出場時間30分)、無得点に終わった。クラブでの実戦感覚不足が露呈された、代表での56分だった。
一方、国内Kリーグで着実に出場機会を得ている選手たちはアピールに成功した。特に、この試合で背番号10を付けたMFキム・ジンギュ(24、釜山アイパーク)が目立った活躍を見せた。
U-24韓国代表は2列目のポジション争いがし烈だ。そんななか、キム・ジンギュは広い視野や正確なパスはもちろん、優れた突破力でガーナの守備陣を苦しめた。
キム・ジンギュは今シーズン、Kリーグ2(2部)で14試合に出場(うち13試合で先発)し、1ゴール1アシストを記録している。継続してプレータイムを得られた結果が、ガーナ戦での好調なパフォーマンスにつながった。
U-24韓国代表でキャプテンマークを巻く元V・ファーレン長崎のDFイ・サンミン(23、ソウルイーランドFC)も同様だ。イ・サンミンは現在、ソウルイーランドで欠かせないセンターバックとしてとして活躍している。
イ・サンミンはガーナ戦でDFキム・ジェウ(23、大邱FC)とコンビを組むと、空中戦の強さを活かしたヘディングシュートで先制点を生み出した。前半途中でDFキム・ジンヤ(22、FCソウル)が一発退場となる数的不利の中でも、ガーナの攻撃陣にゴールを割らせなかった。
しかも、イ・サンミンが後半途中に交代で下がった後、U-24韓国代表は守備のミスから失点。試合後、ガーナを率いるサミュエル・クワシ・ファビン監督は「(イ・サンミンが)目立っていた。キャプテンがボールを保持しながら(試合を)上手く展開していた」と、敵将ながらイ・サンミンを称えていた。
強烈なインパクトを残したキム・ジンギュとイ・サンミンの共通点は、2人ともKリーグ2部でプレーしていることだ。キム監督は「すべてを見守らなければならない。海外組だからと言って(選出に)有利になることはない」とし、海外でプレーしているかどうかはそれほど重要ではないという立場を堅持した。
つまるところ、現時点のコンディションやパフォーマンスが東京五輪への最大の近道であるということだ。U-24韓国代表とU-24ガーナ代表は、本日(6月15日)済州ワールドカップ競技場で再び対戦する。
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