チーム内でのパワハラを苦にこの世を去った元トライアスロン韓国代表の故チェ・スクヒョンさんの死が、韓国スポーツ界で初めて“労働災害”に認定された。
勤労福祉公団はチェ・スクヒョンさんの死を「業務上の疾病による死亡」と判断した。スポーツ選手が受けた職場内いじめに対する労災認定は今回が初めてだ。
勤労福祉公団大邱(テグ)業務上疾病判定委員会(以下、判定委)は4月8日、チェ・スクヒョンさんの死をパワハラ行為といじめなどによる労働災害と判断した。
審議では参席した委員の全会一致で、チェ・スクヒョンさんの死について「業務上の疾病による死亡が認められる」と判定したことがわかった。
判定委が判断したチェ・スクヒョンさんの業務上の疾病は「適応障害」だ。
チェ・スクヒョンさんは2019年に受けた精神科の治療で、△情緒不安定性△憂うつ△不安△恐慌発作などを経験し、△自我強度の低下△衝動性△自殺事故△自害などを伴っているとして、「適応障害」と診断されたことがある。
判定委は、チェ・スクヒョンさんが極端な選択をした理由を職場内での嫌がらせによるものと見て、業務との関連性を認めたのだ。
チェ・スクヒョンさんは昨年6月26日、所属チーム内で監督や先輩、無資格のチームドクターなどから受けたパワハラに耐え切れず、極端な選択をした。
その後、裁判所は今年1月に監督含む加害者らに実刑を言い渡した。元慶州(キョンジュ)市庁トライアスロンチーム監督のキム・ギュボン氏には懲役1年、チームドクターのアン・ジュヒョン氏には懲役8年、元キャプテンのチャン・ユンジョン氏には懲役5年が下された。
ただ、遺族側は加害者たちの量刑が低いとし、控訴を行っている。
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