今季のKリーグは“絶対弱者”がいない?「昇格組」「降格候補」が善戦、「昨季上位勢」が思わぬ不調

2021年04月06日 サッカー #Kリーグ

いつになく“絶対弱者”のいないシーズンだ。

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第7節までを終えた韓国Kリーグ1(1部)は現在、中位・下位圏の差がそこまで大きくない状況だ。

6位浦項(ポハン)スティーラース、7位江原(カンウォン)FC、8位済州(チェジュ)ユナイテッドが勝ち点8で並び、光州(クァンジュ)FCが勝ち点7で9位。10位仁川(インチョン)ユナイテッド、11位大邱(テグ)FC、最下位の水原(スウォン)FCがそれぞれ勝ち点6にとどまっている。

勝ち点が同率のチームは多得点によって順位が分かれているが、上記7チームの差はほぼないといっても過言ではない。6位浦項から最下位水原FCまでの差はわずかに「2」だ。次節にも水原FCが勝ち点で浦項を上回る可能性は十分にある。

唯一未勝利の昇格組がついに白星

何より、未勝利のチームがない点が目につく。4月2~4日に行われたKリーグ1第7節では、唯一白星がなかった水原FCが同じ昇格組の済州ユナイテッドを2-1で下し、昇格後初勝利を挙げた。

新戦力のFWヤン・ドンヒョン(35)を負傷で欠いたことで苦しいシーズン序盤を送った水原FCは、この日の勝利で巻き返しの土台を作った。もし済州にも負けてしまっていれば、他チームとの格差はさらに広がり、水原FCだけが脱落する構図になっていた可能性が高い。

済州ユナイテッド(白)に勝利した水原FC(赤と紺)

今のところ、今シーズンのKリーグ1で“絶対弱者”はみられない。水原FCだけでなく、済州も簡単には負けないサッカーでよく耐えている。済州はここまで1勝5分1敗と引き分けが多いが、堅固な守備を基盤とする組織的なサッカーが1部でも通用している。

開幕前に“降格最有力候補”とされた光州FCも、早々に2勝を挙げて競争力を披露している。城南FCも序盤の成績が良く、江原FCは蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)に5失点で敗れた開幕戦こそ不安定さを見せたが、ここ最近は守備で安定感を取り戻し、反転に成功している。

浦項と大邱の不調続きが中位・下位圏を混乱させている要因だろう。両チームは昨シーズン、ファイナルA(上位グループ)に安着したチームだが、今シーズンは浮き沈みのある戦いが続いている。浦項はすでに3敗を喫しており、大邱は未だ1勝にとどまっている。

Kリーグ1は5月までに計13試合をこなす強行日程に突入する。FAカップまで含めると、最大15試合を消化するスケジュールだ。選手起用や負傷管理など気を使わなければならない点は多い。

この期間に発生し得るアクシデントを上手くコントロールできるチームだけが、ハードな日程を乗り越えることができるだろう。中位・下位圏の勢力図も大きく変わる見通しだ。

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