ポーランドで神話を築いた2人の逸材が再会する。A代表でもコンビネーションを発揮できれば、攻撃の新たなピースとなり得る。
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イ・ガンイン(19、バレンシア)とオム・ウォンサン(21、光州FC)は、欧州遠征に臨む韓国A代表のメンバーにそろって名を連ねた。
2人が代表チームでともにプレーするのは、昨年5~6月にポーランドで行われたU-20ワールドカップ以来、約1年5カ月ぶりのことだ。
イ・ガンインとオム・ウォンサンは、U-20韓国代表としてワールドカップ準優勝の神話を築いた“ポーランド・キッズ”の一員でもある。
代表のエースとして最高のパフォーマンスを発揮したイ・ガンインは、最優秀選手に与えられるゴールデンボールを受賞した。オム・ウォンサンは先発と控えを行き来したが、持ち味の爆発的なスピードを活かし、U-20韓国代表のサイド攻撃を活性化した。
そんな2人は、去る2017年のU-19韓国代表時代からともにプレーしていることから、プライベートでも親しい間柄だ。
過去には、イ・ガンインが記者会見で「代表の先輩のうち、自身の姉に紹介したい男は誰か」と問われた際、オム・ウォンサンの名前を挙げたこともある。
また、今回のオム・ウォンサンA代表初選出にあたって、イ・ガンインが直接連絡してお祝いのメッセージを伝えたという逸話もある。
普段から仲の良いイ・ガンインとオム・ウォンサンは、ピッチ上でも優れた連携を見せる。
イ・ガンインは創造性あふれるパスを強みとする選手だ。対するオム・ウォンサンは爆発的なスピードで裏のスペースに抜け出す能力が優れる。U-20韓国代表時代には、2人のコンビプレーで相手の守備を揺さぶる場面も多くみられていた。
U-20ワールドカップ準優勝に沸いた1年前から、2人は一回り大きく成長した。
イ・ガンインは、ラ・リーガの名門バレンシアで着実に出場機会を得ている。シーズン序盤ながらここまで3アシストを記録するなど、チーム内での存在感も確実だ。
オム・ウォンサンも、プロデビューを飾った昨シーズンはスピード一辺倒という見方もあったが、今シーズンはそこに緩急と決定力が加わり、23試合7ゴール2アシストを記録。Kリーグ1(1部)初挑戦ながら、トップレベルのウィンガーと呼ばれるまでに飛躍した。
U-20韓国代表で両選手を指導したチョン・ジョンヨン監督(ソウルイーランドFC)は、「ガンインとウォンサンはまったく性格が違う」としつつも、大きな期待を寄せる。
「ガンインはいつも堂々として自信に満ちている。ウォンサンは少し内気な面がある。しかし、連携面に問題はない。2人とも大きく成長したよ。相性も良いので、上手く適応さえできればA代表の新たな武器になるはずだ」
イ・ガンインとオム・ウォンサンの連携に注目が集まる韓国代表は、来る11月15日午前5時(日本時間)にウィーナー・ノイシュタット・シュタディオンでメキシコ代表、17日午後10時にBSFZアレーナでカタール代表と対戦する。
韓国代表が正式なAマッチを戦うのは、昨年12月18日に釜山で行われたE-1サッカー選手権決勝の日本代表戦以来、約11カ月ぶり。国外でのAマッチは、昨年11月19日にアラブ首長国連邦(UAE)で行ったブラジル代表戦以来、約1年ぶりとなる。
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