セントルイス・カージナルスのキム・グァンヒョン(32)が、デビューシーズンを戦ったメジャーリーグ(MLB)での経験談を明かした。
キム・グァンヒョンは10月23日、ソウル汝矣島(ヨイド)のケンシントンホテルで行われた記者会見に参席。MLBでの経験を共有した。
昨冬のカージナルス加入でMLB初進出を果たしたキム・グァンヒョン。去る2007年の韓国プロ野球デビューから13年目のベテランは、MLBの初舞台で少し緊張した様子が見られた。それでも、プレッシャーを跳ね除けて毎試合で好投を披露し、MLBに完璧に適応してみせた。
キム・グァンヒョンが好調なMLBデビューシーズンを過ごせたのは、バッテリーで息を合わせた捕手ヤディアー・モリーナ(38)のおかげであるといっても過言ではない。
MLB屈指の名捕手と呼ばれるモリーナと一緒にプレーできた経験は、“MLB新人”であるキム・グァンヒョンの大きな手助けになった。
キム・グァンヒョン本人も、モリーナのことを「恩人」と絶賛。「ボールをしっかり投げられるようにしてくれた捕手だ。投手が一番自身のある球種を、上手く投げさせてくれるのが長所だ」とし、「そのためには投手に対する研究が欠かせないが、(モリーナは)僕をいっぱい研究して助けてくれた」と敬意を表した。
今オフにフリーエージェント(FA)となるモリーナには、カージナルス退団の可能性が浮上している。これについて、キム・グァンヒョンは「来年も同じチームで一緒にプレー出来たら…」とほほ笑みながら語った。
今シーズン、キム・グァンヒョンは8試合に登板して3勝1セーブの防御率1.62を記録した。このうち、先発登板は7回だった。
開幕当初は抑えを務めたキム・グァンヒョンは、先発陣の間で負傷が相次いだことで、先発として起用されるように。去る8月18日のシカゴ・カブスとのダブルヘッダー第1戦で初先発登板を果たした。
当時は緊張のあまり、1回裏の初登板時には春季キャンプや練習で使用する帽子を被って投球したり、ロージンバッグをマウンドに置き忘れたりするハプニングがあった。新人ゆえの初々しい過ちといえる。
キム・グァンヒョンは「今考えると馬鹿みたいだ。それでも、人間味を感じられたのではないか」と当時を振り返った。
カージナルスの確固たる先発カードとなったキム・グァンヒョンは、ポストシーズンのワイルドカード・シリーズ(WC)第1戦で先発投手を務めた。マイク・シールド監督がキム・グァンヒョンに寄せる信頼が生み出した結果だ。
キム・グァンヒョンは、去る10月1日のサンディエゴ・パドレスとのWC第1戦で3.2イニングを投げ、3失点を記録した後にマウンドを降りた。試合は、打線の奮闘もあってカージナルスが7-4で勝利した。
韓国プロ野球時代にもポストシーズンを多く経験したキム・グァンヒョン。「韓国でもアメリカでも心構えは同じ。短期決戦の行方は一試合で大きく変わる。良いピッチングができたわけではないが、最大限集中しようと努力した」と、MLB初のポストシーズンをこなした経験談を明かした。
好調なデビューシーズンを終えても、キム・グァンヒョンは「まだ満足できない」と語る。「来年はもっと頑張って、堂々と記者会見に登場できるようにしたい」と、来シーズンへの確固たる決意を述べた。
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