テキサス・レンジャーズのチュ・シンスに、韓国代表に関する話題を投げかけると、悔しさと残念な表情を同時に浮かべた。2019年11月、韓国でプレミア12の1次ラウンドが行われる予定だということには期待感のこもった目の輝きも見せた。
解決しなければならないことも多いが、チュ・シンスは太極旗をつけてチームメイトたちと再び歓喜したいという熱望を隠さなかった。
2001年にアメリカに進出したチュ・シンスは、今年でアメリカ生活19年目を迎える。人生の半分をアメリカで送ったわけだ。
「メジャーリーグで一番うらやましいと思うことは何だと思うか」と尋ねると、アメリカや中南米の選手たちが、それぞれの母国語である英語やスペイン語で笑い騒ぎながらコミュニケーションする姿だという。
メジャーリーグに今ほど東洋人が多くなかった時代から、常にひとりで静かに戦ってきたチュ・シンスは「だからこそ代表チームの経験を忘れられない」という。韓国の選手たちと同じチームで同じ言葉を使いながら戦えることに、大きなやり甲斐と楽しみを感じたという。
「チームメイトのエイドリアン・ベルトレと打撃に関する話をしても、100%理解することはできない。英語で意思疎通することにはまったく問題ないが、イ・デホやチョン・ウグンらと同じような会話をしたときとは天地の差があるほど異なる」
(参考記事:野球世界ランキングが発表、日本と韓国の“格差”がさらに広がる)
バッティングというものは、打席で感じる感情や筋肉の動き、呼吸だけでなく、投手との駆け引き、試合状況、さらには当日の気温や湿度、風速、観衆の騒音などにも影響を受けるという。異なる文化で成長した選手と細かく情緒的な対話をするのは簡単ではない。
しかし、韓国選手同士なら多くの単語を縮約してニュアンスが理解できる。