韓国ではスポーツニュースの“コメント欄”も廃止へ…プロ野球監督や選手も歓迎

2020年08月11日 スポーツ一般

韓国の2大ポータルサイト、NAVER(ネイバー)とDaum(ダウム)がスポーツニュースに対するコメントの暫定廃止を宣言した。

Daumはすでにスポーツ記事のコメント欄を廃止し、NAVERも8月中にコメント機能を停止する方針だ。韓国最大の人気スポーツで、これまで悪質コメントの影響を受けてきた韓国プロ野球界は、ポータルサイトのコメント廃止宣言を歓迎した。

最近、悪質コメントに苦しむスポーツ選手らの取り組みが話題になった。韓国最大のエージェンシーのひとつであるLeecoスポーツが所属選手たちに向けらた悪質コメントに強力に対応すると表明したことに続き、LGツインズのオ・ジファンの妻も家族や夫への悪質コメントに対して告訴の手続きに突入した。

最近この世を去ったバレーボール選手コ・ユミンも生前、悪質コメントに苦しんでいたことが知られ、先立って実施された芸能ニュースのコメント廃止に続き、スポーツ記事のコメントも廃止されるべきとの声が上がった。

【注目】韓国女子バレー選手が遺体で発見…悪質コメントでストレスか

問題解決に、政界も動いた。国際オリンピック委員会(IOC)ユ・スンミン委員がSNSに「スポーツ記事コメントサービス廃止」公開要請文を上げ、元韓国代表ハンドボール選手のイム・オギョン国会議員が内部検討に入った。政界の人士がポータルサイト関係者に会い、悪意のあるコメントが与える副作用と深刻性について議論を交わした。その後、間もなくポータルサイトのコメント暫定廃止のニュースが飛び込んできた。

(画像=NAVER)NAVERのスポーツ記事につけられたコメント欄。8月中に廃止される

監督、選手たちもコメント廃止を歓迎

スポーツ選手がいくらコメントに気を使わないと言っても、大衆にさらされる職業の特性上、悪質コメントによる副作用を100%回避することは事実上不可能だ。多くの選手が知らず知らずに自分に向けられた悪質コメントにさらされ、深刻なストレスを受けている。

チームを率いる監督や団長、その他のメンバーも同じだ。悪質コメントは分野や立場を選ばない。

悪質コメントの被害事例が社会的な問題として浮上した状況のなか、今回発表されたコメント暫定廃止決定に、韓国プロ野球界は歓迎の意を示した。

LGツインズのリュ・ジュンイル監督は、「個人的に私はコメントを見ない。たまに見ることもあるが、とにかくコメントがなくなることに賛成する」とし、「多分選手たちはコメントを見ている。コメントが私たちの社会に役立つかどうかと考えてみると、良くないことのほうが多い気がする。芸能記事もコメント欄がなくなったのだから、スポーツの記事もなくすほうが正しいと思う」と発言した。

LGツインズのリュ・ジュンイル監督

選手たちの反応もリュ監督と大きく変わらない。

A球団の関係者は「実際に選手たちのなかで記事が出た後、悪質コメントがつくことがあるため、インタビューを受けないケースも少なくない」とし、「コメント暫定廃止決定に選手たちも賛成する雰囲気だ」と説明した。

B球団の関係者は「賛成する選手が多かった。無分別な悪質コメントがまるで世論のように浮上し、選手団に被害を与えることが多かった。ポータルサイトのコメントが廃止されることで選手一人ひとりのSNSに悪質コメントがつけられる可能性はあるが、まず国内最大のポータルサイトがコメント廃止を宣言したことについては、肯定的な雰囲気が作られている」と述べた。

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