日本ではアンチ多いキ・ソンヨンも韓国では大スター。11年ぶりKリーグ復帰の理由

「この1年間、自分らしくないサッカー人生だったような気がする。ピッチに立つことができず、もどかしさが多かった。もちろん、選手としてもう少し欧州で頑張り、かっこよく終えたいという気持ちはあった。 人の心というものは思い通りに行かないものだ」

「新型コロナのこともあって、スペインと韓国と家族が離れ離れに暮らす中、家族に対する考えも深まった。この時期に家族を連れて海外で選手生活を送ることに悩みもあった。心の片隅では、Kリーグへの復帰をいつも念頭に置いていた」

「代表引退を表明したあと、この1年間はマンネリに陥っていたのも事実だ。モチベーションが不十分だった。その動機付けのためにも、韓国に復帰することが正しいと思った。これからはKリーグで大きなモチベーションを持って試合をすれば、第2の全盛期が訪れると確信している」

キ・ソンヨン

ピッチに立てないもどかしさと31歳の年齢。さらには新型コロナや家族のことなど、さまざまなことが相重なってKリーグ復帰を決心したのは間違いないだろう。

ただ、長らく韓国サッカーの“顔”を務め今も影響力があるキ・ソンヨンの韓国復帰によって、Kリーグへの注目度が高まることになる。

特に注目されるのは、キ・ソヨンヨンと同じ時代にイングランドやドイツで選手生活を送り、今季から蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)で11年ぶりにKリーグ復帰している元韓国代表イ・チョンヨンとの対決だ。

そもそもふたりは同学年(イ・チョンヨンは1988年7月生まれ、キ・ソンヨンは1989年1月生まれ)で、揃って活躍してFCソウル黄金時代を築き、その名にヨン(龍)の文字があることから“サンヨン(ふたつの龍)”とも呼ばれる名コンビだった。

その“サンヨン”の直接対決となる蔚山現代対FCソウルの試合が8月30日にある。

「コンディションをあげていき、8月には100%ではなくとも試合には出られるはずだ」というキ・ソンヨン。今季ACLに出場しているFCソウルが10月から再開されるグループリーグを突破すれば、決勝トーナメントでJリーグ勢と対戦することもあるかもしれない。

(文=慎 武宏)

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