来シーズンの移籍が噂されているイ・ガンイン(19・バレンシア)が、後半戦の出撃を準備している。
バレンシアは来る6月13日(日本時間)にレバンテとラ・リーガ第28節を戦う。新型コロナウイルス感染症の影響で去る3月からシーズンが中断されて以降、再開初戦となる試合だ。
イ・ガンインにとっては今が重要な時期だ。
バレンシアでここまで11試合297分の出場と十分なプレータイムを得られていない彼は、シーズン終了後に主力級でプレーできるチームへの移籍を模索している。昨夏のU-20ワールドカップでのゴールデンボール受賞で人気が急騰した際にも移籍が検討されたが、バレンシアからの強い慰留で結局はチームに残った。
だが、それから1年経って状況がさほど変わっていないことから、今度こそ退団の意思は確実とみられている。
それでもバレンシアはイ・ガンインの未来を依然として肯定的に見つめているため、完全移籍は難しい。基本的には、契約延長の条件を付けたうえでレンタル移籍のみを許可するか、もしくは完全移籍オプション付きのレンタルでイ・ガンインを送り出す可能性が高い。
韓国代表の有望株を求めるチームは多いようだ。現地報道によると、フランスからマルセイユやニースなどといったクラブが、イ・ガンインの獲得を積極的に推進しているという。
こうしたときこそ、イ・ガンインは実力を証明して自身の価値を高める必要がある。残りのシーズンで優れたパフォーマンスを発揮できれば、新天地がさらに浮上する可能性も高い。
イ・ガンインとしては、自身にとって最も適切なチームを選べる状況を作ることが重要だ。持ち前の個人技と創造性を活かせるチームでこそ、そのポテンシャルを発揮し、飛躍的な成長を遂げられる。
そのためには、現時点で少しでもバレンシア内での競争に打ち勝たなければならない。現状ではイ・ガンインがメインスカッドに入り込む余地は狭い。
だが、バレンシアが最近投稿したトレーニング風景の動画や写真でイ・ガンインが様変わりした姿を見せた。元々ほっそりと痩せていた体形に筋肉をつけてフィジカル面を強化したようだ。トップレベルで生き残るための生存戦略と見て取れる。
イ・ガンインが残りのシーズンに出場チャンスを得る可能性は十分にある。バレンシアは今月13日から来月19日まで計11試合を消化しなければならない。大部分が中3~4日、ときには中2日で行われる試合もあるため、幅広いローテーションが必要となる。
3月以降から半ば強制的にオフを取ったとはいえ、コンディションが100%なわけではない。出場の準備さえできていれば、イ・ガンインもある程度のプレータイムを確保できるだろう。
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