海兵隊で基礎軍事訓練を修了し、二等兵の階級章をつけて“芸術・体育要員”として編入されたソン・フンミン（トッテナム）が帰ってくる。
去る4月20日に済州道・西帰浦（ソギポ）市に位置する韓国海兵隊・第9旅団91大隊の訓練所に入所したソン・フンミンは、5月8日に基礎軍事訓練を修了。修了成績1位で必勝賞を受賞するなど、高い評価を受けた。
射撃訓練で10発すべてを命中させたソン・フンミンが、今度は本業のサッカーでゴールを狙い撃つ。
新型コロナウイルスの影響で全世界の主要リーグが停止した期間、兵役として基礎軍事訓練を受けたソン・フンミンは、英ロンドンに帰る支度を終えた。
絶妙なタイミングで、イングランド・プレミアリーグ（EPL）も再開を描いている。
イギリス政府は5月12日（日本時間）、新型コロナの封鎖措置の条件付き緩和計画を発表し、室内・外のスポーツイベント再開の可能性について言及した。イギリス政府は6月以降を前提に、「中継放送が行われる無観客の形態の文化・スポーツイベントは、構成員間の接触を最小限にすることを前提に許容する」と述べた。
これによってプレミアリーグも無観客試合でシーズンの残りの試合を消化する道を開いた。 プレミアリーグは3月14日を最後に中断され、1チーム当たり9～10試合、計92試合を残していた。
プレミアリーグ事務局はクラブ代表者会議を開き、6月8日の再開を目標とした。
イギリス保健省によると、5月11日基準の累積感染者数は21万9183人で、前日より3923人増えた。まだ感染拡大は落ち着いておらず、主要クラブの代表や関係者はリーグ再開に反対している。それでもボリス・ジョンソン首相が無観客によるスポーツの再開について、「国民の士気向上に役立つだろう」と伝え、プレミアリーグ再開に力を加えた。
ソン・フンミンは今週中にロンドンに到着し、2週間の隔離を経て、5月末からトレーニングに合流する。
今年初めに負傷離脱した“主砲”ハリー・ケインが復帰したなか、ソン・フンミンまで加わることで、トッテナムはシーズン終盤に勢いをつけて臨めることとなった。今シーズン中盤、ジョゼ・モウリーニョ監督が赴任した後、トッテナムはソン・フンミンとケインが不在の6試合で、1分5敗と1勝もできなかった。
プレミアリーグ中断前、ソン・フンミンが右腕骨折で離脱してからの6試合でも、2分4敗に終わった。リーグ順位が8位（勝ち点41）に転落したなかで、次期シーズンのチャンピオンズリーグ進出のラインである4位（チェルシー、勝ち点48）までは、勝ち点差7だ。
9試合を残すトッテナムにとっては、むしろ新型コロナによってリーグが中断されたことがプラスに働くと思われる。
救世主の役割を担うべきソン・フンミンには、個人記録の動機付けも明確だ。
今シーズン、現在までプレミアリーグで9得点（21試合、全大会では計16得点）を記録している彼は、4シーズン連続となるリーグ二桁得点を狙う。ソン・フンミンはトッテナム入団2年目となる2016-2017シーズンの14得点を皮切りに、2017-2018シーズン12得点、2018-2019シーズン12得点を決めた。
早ければ今夏にもビッグクラブ移籍もあり得るソン・フンミンが、残りの試合でプレミアリーグトップクラスのパフォーマンスを見せるか、注目したいところだ。
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