ソン・フンミンのアジアカップ出場は、8年前の“パク・チソンの悲劇”の再現に?

当時からアジアカップの開催時期が冬に繰り上げられたのだが、パク・チソンは南アフリカW杯後、新シーズンの準備に専念しながらアジアカップに出場するまで、絶好調だった。マンチェスター・ユナイテッド入団後、最高のコンディションだった。

特に11月のウォルバーハンプトン戦で2得点、ブラックバーン戦で1得点をあげ、クラブが選定する「今月の選手」にも選ばれた。その勢いは12月にも続き、アーセナル戦のヘディングゴールにつながった。

しかし韓国代表のキャプテンを務めていたパク・チソンは、アジアカップ出場によって1カ月以上も所属チームから離れた。マンチェスター地域のメディアは、パク・チソンの代表選出を不安視した。その不安は現実のものとなった。韓国のアジアカップ3位には貢献したが、ハムストリングの負傷で3カ月近く戦線から離脱したのである。

パク・チソン

その負傷に対する挫折感が大きかった。自ら「クリスマス前のコンディションに戻りたい」と訴えたほどだった。パク・チソンは結局4月に復帰し、チェルシーとのチャンピオンズリーグ準々決勝でゴールを決めて復活。シーズン8得点はマンチェスターに入団してからシーズン最多得点となったが、もしアジアカップの負傷がなければ二桁ゴールの可能生もあった。

相対的に長距離移動が多いアジアの選手にとって、メジャー大会の疲労の影響は大きい。今年かつてないほど多くの試合に出場したソン・フンミンは、自分自身との戦いの最中にいる。アジアカップに向けたソン・フンミンの目標ははっきりしている。2015年のアジアカップ決勝で開催国オーストラリアと対戦し、試合終了直前に劇的なゴールを決めたものの、延長の末に敗れた痛みが残っている。

8年前のパク・チソンの悲劇を再現してはならない。ソン・フンミンとポチェッティーノ監督の悩みが大きくなる時期だ。

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