韓国勢で唯一AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ベスト8入りを果たした光州(クァンジュ)FCは、国内で「最も忙しい4月」を過ごす。
ACLEラウンド16でヴィッセル神戸を破った光州は、ACLE準々決勝の日程に基づきKリーグ1のスケジュールを前倒しで消化している。4月は6日に済州(チェジュ)SK FCとの対戦を終えているが、今後、以下の試合が控えている。
4月9日:Kリーグ1第10節vs大邱FC(ホーム/前倒し開催)
4月13日:Kリーグ1第8節vs江原FC(アウェイ)
4月16日:コリアカップ3回戦vs慶州韓国水力原子力(ホーム)
4月19日:Kリーグ1第9節vs FCソウルアウェイ/前倒し開催)
済州戦から中3日で大邱戦、そこから再び中3日で江原戦を迎えた後、16日にカップ戦、19日にACLE前最後のリーグ戦と中2日で連戦を戦う日程だ。
大邱戦は本来、4月26日に開催予定だったが、ACLE準々決勝進出に伴い前倒し開催が決まった。Kリーグでは今年から、ACLやクラブW杯など国際大会に出場するチームをサポートするため、試合日程の調整が必要な場合は「相手チームの同意なし」でKリーグを主管する韓国プロサッカー連盟が日程を調整できる。
このため、第9節のFCソウル戦もサウジアラビア出国の関係で1日前倒しで開催することになった。
いずれもACLE準々決勝進出に伴う変更とはいえ、短いスパンで連戦を戦う過密日程には選手の体力を懸念する声も寄せられている。
光州にとってもう一つの“変数”はイ・ジョンヒョ監督の退場だ。
イ・ジョンヒョ監督は去る3月29日の第6節大田(テジョン)ハナシチズン戦で、ベンチ方向に向かってボトルを蹴ったことでレッドカードを受けて一発退場となった。規定により、レッドカードを受けた場合はその後2試合で出場停止となる。そのため、指揮官は済州戦を観客席から見守った。
指揮官不在というアクシデントのなかでも、光州は済州を1-0で下した。チームは現在、2勝4分1敗の勝ち点10で12チーム中6位に位置している。
イ・ジョンヒョ監督は今度の大邱戦も、ベンチではなく観客席から試合を見守ることになる。試合中に情熱的に選手を指導し、状況に応じて素早く戦術を切り替えるタイプの指導者なだけに、指揮官の不在は試合に大きな影響を及ぼしそうだ。ただ、すでに済州戦を同じ条件で戦っているため、チームは連勝へ機運を高めている。
ACLEのためサウジアラビアへ出発する前まで、光州は約2週間で計5試合をこなす強行日程が待っている。
最も重要なのは負傷しないことだ。光州はACLEはおろか、国内でも選手層が決して厚くないチームとされている。そのため、仮に負傷者が発生した場合、ACLEで本来の力を発揮できなくなる恐れがある。特にはアルバニア代表FWヤシル・アサニ(29)など主力の離脱には気を付けたいところだ。
結果はもちろん重要だが、良い雰囲気でサウジアラビア行きの飛行機に乗りたいところだ。パフォーマンスを最大限まで引き上げてこそ、イ・ジョニョ監督も選手たちも自信を持ってACLEに臨むことができる。
準々決勝で戦うアル・ヒラルはアジアで最も資金力のあるクラブであり、欧州リーグで活躍したトッププレーヤーが数多く揃っている。
そのため、光州としてはACLEまでに可能な限りポジティブな流れを維持していることが重要と思われる。
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