飲酒運転車両に追突されて下半身麻痺となり、24歳で現役引退を余儀なくされた韓国の元プロサッカー選手が、パラ射撃選手としてのキャリアを始める。
【写真】「加害者の謝罪はない」飲酒運転事故で引退の元プロサッカー選手
大韓障がい者体育会は12月13日、「ユ・ヨンスが16日、BDHパラスに入団する。入団式を通じて、公式にパラ射撃選手としての活動を始める」と明らかにした。
ユ・ヨンスは1998年2月26日生まれの26歳。現役時代のポジションはGKで、大学卒業後の2020年に済州(チェジュ)ユナイテッドに入団し、プロ生活をスタートさせた。
そんななか、2022年10月18日にチームメイトやトレーナーとともに車で移動していた際、飲酒運転車両の衝突事故に巻き込まれて大怪我を負った。
当時、飲酒運転を起こした加害者は血中アルコール濃度が免許停止レベルの数値(0.08%以上)だったと伝えられている。ただ、加害者からユ・ヨンスに対する謝罪はないという。
事故後、懸命にリハビリを続けていたユ・ヨンスだが、2023年11月に引退を正式発表。プロ選手としてわずか3シーズン、24歳で現役を退くことになった。通算成績はKリーグ1(1部)で7試合出場、Kリーグ2(2部)で1試合出場。
以降、ユ・ヨンスはパラスポーツの分野でさまざまな種目に関心を持ち、競技側からも熱烈なラブコールを受けた。そして苦心の末、パラ射撃を選択することになった。
今年9月にはパリパラ五輪の射撃種目が行われたフランス・シャトールーを訪れ、パラ射撃の現場の雰囲気も体験したという。
なお、ユ・ヨンスが入団するBDHパラスは、パリパラ五輪で韓国選手団の団長を務めたチャンソングループ副会長のペ・ドンヒョン氏が設立したパラ競技専門の実業団だ。
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