韓国王者・蔚山(ウルサン)HD FCがアジア制覇への第一歩を踏み出す。
蔚山は本日(9月18日)、ホームの蔚山文殊(ウルサン・ムンス)サッカー競技場で川崎フロンターレとのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第1戦に臨む。
昨季Kリーグ1(1部)王者としてACLEに出場し、2012年、2020年に次ぐ3度目の優勝を目指す蔚山。新フォーマットに生まれ変わった今大会、初戦の相手は昨季天皇杯王者の川崎Fだ。
川崎Fとの対戦は2021年から4年連続。それ以前の2014年、2018年、2019年も含めると、今回で実に7大会目の顔合わせとなる。
過去3大会の対戦を振り返ると、2021年9月14日にホームで戦った決勝トーナメント1回戦では、延長120分を経てPK戦の末に勝利し、蔚山が準々決勝進出を決めた。
2022年にはマレーシアで集中開催されたグループステージで同組に入り、1戦目は1-1で引き分け、2戦目は3-2で勝利した。
そして、2023年も川崎Fと同組に。アウェイでは0-1と敗れたが、ホームでは2点ビハインドからハンガリー代表FWアーダーム・マルティン(29)の2発で追いつく底力を発揮し、2-2と引き分けた。
過去3年間の計5試合で1勝3分1敗(2021年のPK戦は引き分け)で五分五分の成績だ。
最近の蔚山は“流れ”が良い。
去る8月21日から28日まで、光州(クァンジュ)FCとのカップ戦含む3連戦を2勝1分とすると、31日には浦項(ポハン)スティーラーズと“東海岸ダービー”を5-4で制した。
そして9月13日、代表ウィーク明けのリーグ戦では江原(カンウォン)FCとの首位攻防戦を2-0で完勝し、破竹のリーグ3連勝をマーク。勝ち点を「54」に積み上げ、単独首位に浮上した。
江原戦では収穫も多かった。ダイビングヘッドで先制点を決めたMFカン・ユング(22)は、5月1日の大邱(テグ)FC戦以来、135日ぶりの得点に成功。途中出場からチームの2点目を決めた元日本代表MF江坂任(32)も、7月5日の水原(スウォン)FC戦以来70日ぶりにゴールネットを揺らした。
また、この日1アシストのスウェーデン人MFグスタフ・ルドヴィグソン(30)は、リーグ戦17試合の出場で6ゴール4アシストと好調を維持している。
江原戦では、9月の韓国代表メンバーに選ばれていたDFキム・ヨングォン(34)、DFイ・ミョンジェ(30)、MFチョン・ウヨン(34)、FWチュ・ミンギュ(34)がベンチ外で休息を取った。
唯一、GKチョ・ヒョヌ(32)のみ出場しゴールマウスを守ったが、疲労の残るなかでも安定したパフォーマンスでクリーンシートに成功。
代表選手が“再充電”しつつ、江原戦で別のメンバーが活躍したことで、蔚山は“チーム内競争”の構図を整えることになった。
ホン・ミョンボ前監督の韓国代表監督就任を受け、7月末から新たに蔚山を率いるキム・パンゴン監督は、今回が自身初のACL挑戦だ。
「個人的に大きなモチベーションとなる、非常に重要な大会だ。難しい準備になるだろう」と伝えた指揮官は、「日程上、我々が今回の大会で目標達成をするためには初戦が重要だ。江原戦で休む選手は休み、(川崎F戦に向けて)予め準備した選手もいる。ある程度計画を立てておいた。しっかり準備して良い姿を見せたい」と、川崎F戦への意気込みを語った。
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