「アジアに光州FCを知らせる」という指揮官の宣言が現実となった。
光州(クァンジュ)FCは9月17日、ホームの光州ワールドカップ競技場で行われたAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第1戦で横浜F・マリノスを7-3で下し、初勝利を収めた。
前回ACLのファイナリストを圧倒しての大勝だった。
光州は前半2分、アルバニア代表FWヤシル・アサニ(29)の先制ゴールで機先を制すと、15分にはFWオ・フソン(25)が追加点をマーク。34分には横浜FMに1点を返されたが、2-1と1点リードで前半を折り返す。
後半は10分にアサニが自身2点目を決めるも、14分に2失点目で再び1点差に追いつかれたが、23分から29分の6分間で元ジョージア代表FWベカ・ミケルタゼ(26)、MFイ・ヒギュン(26)、ブラジル人FWガブリエル(22)の途中出場3人が得点を挙げ、6-2と4点差に広げた。
その後、40分にFW西村拓真(27)のスーパーゴールを許したが、アディショナルタイムにアサニがハットトリックとなるチーム7点目を決め、大勝に成功した。
光州は90分通して完成度の高い攻撃を繰り広げ、横浜FMのDFラインを揺さぶった。
劣悪なピッチコンディションではあったが、光州は持ち味のパスサッカーをスムーズに展開。前後半で合計17本のシュートを放ち、そのうち11本を枠内に飛ばした。
枠内シュート5本の横浜FMと比較すると、光州が決定力を見せつけた。
特に後半18分、攻撃陣3人を一挙交代させた采配からは指揮官の意図がハッキリと伝わった。
イ・ジョンヒョ監督はFWイ・ゴンヒ(26)、FWチェ・ギョンロク(29)、オ・フソンを下げてミケルタゼ、ガブリエル、イ・ヒギュンを投入し、前線に変化を与えた。
当時は3-2と光州がリードした状況だったが、より強力な攻撃で横浜FMを破るという構想だった。実際、光州はより積極的に攻撃を展開した末、途中出場の3選手全員が得点を決め、勝利に大きく貢献した。
以前は昇降格を繰り返すチームだった光州は、イ・ジョンヒョ監督就任によって変わった。
就任1年目の2022年に2部優勝で再昇格を果たすと、昨季Kリーグ1を昇格組ながら3位でフィニッシュし、ACLE出場権を獲得した。
そして、クラブ史上初のアジアの舞台に挑んだ光州は、日本の伝統的な強豪である横浜FMに大きな屈辱を与えた。
横浜FMは前回ACLの東地区王者であり、大会準優勝のチームだ。
光州は“一般的なKリーグのチーム”とは大きくかけ離れたチームだ。韓国で最も繊細で、スピーディなパスサッカーをするチームがまさに光州だ。
ただ、今季のKリーグ1各チームは光州の戦術に適応し、機敏に対応している。光州がリーグ戦で12チーム中7位と中位にとどまる理由はそこにある。
一方、海外のチームはACL初参戦の光州をまだ完璧に知っているわけではない。映像などを通じてある程度分析をしても、いざ実際に戦うと対応が難しいのが現実だ。
昨季Kリーグ1で各チームが昇格組の光州に苦戦したように、横浜FMも彼らの“猪突的”な攻撃サッカーに崩壊してしまった。
光州はクラブ史上初のアジアの初戦で強烈な印象を残した。ACLE次戦の相手も同じ日本勢の川崎フロンターレだ。
川崎Fは蔚山(ウルサン)HDをはじめ、ACLで韓国勢と頻繁に対戦してきたチームなだけに、韓国国内ではすでに広く知られているチームである。
光州は今後、22日にホームで済州(チェジュ)ユナイテッド、28日にアウェイで金泉尚武(キムチョン・サンム)とのリーグ戦2試合を戦った後、10月1日に敵地・等々力陸上競技場で川崎FとのACLEリーグステージ第2戦に臨む。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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