韓国女子プロゴルフツアーに再び新星が誕生した。今度は史上10人目の“ルーキーメジャークイーン”に輝いた19歳だ。
9月5日から8日にかけて、京畿道利川(キョンギド・イチョン)のブラックストーン利川GCでは韓国女子ツアーの今季4回目のメジャー大会「KB金融スターチャンピオンシップ」が行われた。
賞金総額12億ウォン(日本円=約1億2783万円)、優勝賞金1億3200万ウォン(約1404万円)がかかった今大会、トロフィーを掲げたのは2005年3月生まれのルーキー、ユ・ヒョンジョ(19)だった。
2位と1打差の単独首位で最終ラウンドをスタートしたユ・ヒョンジョは、最終ラウンドで5バーディ・2ボギーを記録。米国女子ツアーに出場中のソン・ユジン(24)と熾烈な勝負を繰り広げた末、通算13アンダーの「275」で2打差の優勝を果たした。
この日の優勝で、ユ・ヒョンジョは新人賞ポイントを「1566」とし、「818」で2位のイ・ドンウン(19)との差を広げ、新人王の座を固めた。
何より、ユ・ヒョンジョはメジャー大会でプロ初優勝を飾った史上8人目の選手、“ルーキーメジャークイーン”に輝いた史上10人目の選手として名を連ねた。
ソン・ユジンと1打差の接戦を繰り広げたなか、優勝を決定付けたのは17番ホール。ユ・ヒョンジョは約18mのパッティングを見事に成功させ、バーディを奪った。ボールの行方をじっと見守っていたユ・ヒョンジョは、カップイン直後に右手を上げた。事実上、勝負を決めるウイニングショットだった。
試合後、ユ・ヒョンジョは「パーでなければ次のホールで楽に戦えないので、距離感だけ気を使ったが入った。びっくりした」と笑った。
ユ・ヒョンジョは韓国女子ツアー史上10人目に、デビューシーズンにメジャー大会で優勝を成し遂げた選手となった。これは2019年に同大会で優勝したイム・ヒジョン(24)以来5年ぶりのことだが、正規ツアー初優勝をメジャー大会で達成したのは、2013年の「起亜自動車・韓国女子オープン」以来、実に11年ぶりとなる。
昨年の杭州アジア大会で団体戦銀メダル、個人戦銅メダルに輝いたユ・ヒョンジョは、正規ツアーシード戦で5位に入り、韓国女子ツアーデビューを果たした。
この日の優勝前まで、出場18大会で17回も予選を通過し、4度トップ10入りを果たすなど、ルーキーながら早くも存在感を放っている。
「できればもう1勝したい。新人王が目標だ。残りの大会でも頑張って、もう1勝するのが目標だ」と、笑顔で今後の意気込みを語ったユ・ヒョンジョ。次世代の韓国女子ツアーをけん引する“スター候補”であることは間違いない。
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