満16歳の韓国最年少選手が韓国射撃の歴史、そしてオリンピックの歴史を塗り替えた。
射撃韓国代表のパン・ヒョジン(16)が同国における夏季オリンピック通算100個目の金メダルの主人公となった。
パン・ヒョジンは7月29日(日本時間)、フランス・シャトールのフランス国立射撃場で開催されたパリ五輪・射撃10mエアライフル女子決勝で金メダルを獲得した。
エアライフルの決勝では、8人の選手がまず10発ずつ撃つ。10発撃った後、2発ずつ射撃し、合計点数が最も低い選手が一人ずつ脱落していく。
この日の決勝で、パン・ヒョジンは中国の黄雨婷と接戦を繰り広げた。安定して10点台を記録していたパン・ヒョジンは、8発目で9.7点と一瞬の失速を見せた。しかし9発目で10.8点とし、10発目までに104.8点で2位に浮上した。
黄雨婷を追いかけ続けたパン・ヒョジンは、16発目で逆転に成功。黄雨婷が10.3点としたのに対して、パン・ヒョジンは10.9点で彼女を抜いた。
最後まで油断は禁物だった。パン・ヒョジンは23~24発目でそれぞれ9.9点、9.6点にとどまり、金メダルを確定できるかと思われたが、黄雨婷と同点になった。
最終的にシュートオフに突入。パン・ヒョジンはシュートオフで10.3点、10.4点とし、0.1点差で金メダルに輝いた。サッカーで例えるなら延長戦での決勝ゴール、野球で例えるなら延長12回でのサヨナラヒットに相当する劇的な勝利だった。
パン・ヒョジンが金メダルに輝いたことで、韓国は今回のパリ五輪で4つ目の金メダルを獲得した。大韓体育会がパリ五輪について「金メダル5個以上、メダルランキング15位以上」と掲げていただけに、大会4日目で目標まで“残り1個”とした。
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