KFA、韓国サッカーの方向性示す「技術哲学」を発表 テーマは「速く」「勇猛に」「主導する」

韓国サッカー協会(KFA)が、韓国サッカーが今後進むべき方向性をまとめた“技術哲学”を発表した。

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KFAは6月20日、ソウル新門路(シンムンロ)のサッカー会館で「韓国サッカー技術哲学」発表会を開いた。

同発表会では、A代表、U-23代表、U-20代表の3世代が同じゲームモデルを設け、連携性と連続性を兼ね備えたシステムを構築することを明らかにした。

U-17代表については、「別途に選手個人の成長に合わせたプログラムを稼動する」と伝えた。

KFAが提示する「韓国サッカーが進むべき方向」とは?

同日、KFAサッカー人材育成チームのキム・ジフン・チーム長は「速く、勇猛に、主導する」というキャッチフレーズを提示するとともに、「韓国サッカー技術哲学」が施行されるまでの過程を発表。

イ・イムセン技術総括理事が、A代表に適用するゲームモデルを細かく紹介した。

韓国サッカー技術哲学
(写真提供=韓国サッカー協会)韓国サッカー技術哲学のロゴ

イ・イムセン理事は、△守備組織は「ハイブロック、ハイプレス」、△攻撃組織は「相手に応じた効果的なビルドアップ」、△守備転換は「カウンタープレッシング及びプッシングオン」、△攻撃転換は「カウンターアタックまたはボール所有」と、大きく4つの状況に区分し、韓国サッカーが進むべき方向を言及した。

それとともに。「A代表の新監督塔選任作業を進めている国家代表戦力強化委員会で、これについて監督候補群と対話を交わしている」と強調した。

イ・イムセン理事は、「A代表とU-23代表、U-20代表はこれまで別々のチームだった。連係と持続性を設ければ、選手が混乱しない」とし、「世代別代表の監督たちにも哲学があるため、不満を感じるかもしれないが、今後はA代表の方向性に従わなければ、(世代別代表の)監督にはなりにくいだろう」と伝えた。

それとともに、「最近選任されたU-20代表のイ・チャンウォン監督も、これを基に選任した。世代別代表監督とのミーティングを続けながら、韓国サッカーの特徴を根付かせたい」と話した。

ゲームモデル
(写真提供=韓国サッカー協会)KFAが提示したゲームモデル

一方、2025年からはU-17W杯が毎年開催になるなど、低年齢帯の国際大会のシステムが変化することを考慮し、ユースレベルにおいては特定の哲学を設けるより、選手個人の成長のために多様な試みを奨励することを明かした。

イ・イムセン理事は前出の4つの状況に関して、練習目的の設定と適用(個人、グループ、チーム単位)、実戦における具現を通じて、「自分たちの計画通り相手を主導する、能動的なプレーを繰り広げることが究極的目標だ」と話した。

また、「ダイナミックで効果的なプレー、創意的なチャンス創出、組織化した守備、諦めないサッカー、リスペクトまで完成させる」と付け加えた。

「世代別代表運営システムの改善」をテーマに発表を行った国家代表運営チームのチョ・ジュンホン・チーム長は、U-23代表の新たな運営案を提示した。

U-23代表は今年4月、パリ五輪出場権がかかったU-23アジアカップで準々決勝敗退を喫し、10大会連続の五輪出場に失敗した。

当時、U-23代表を指揮したファン・ソンホン監督(現・大田ハナシチズン監督)は、昨年の杭州アジア大会では金メダル獲得を導いたものの、パリ五輪出場失敗で一瞬にして猛非難にさらされた。

大会後、ファン・ソンホン監督は「世代別代表は4年周期で進まなければならない」とし、アジア大会に注力せざるを得ない現在のシステムを批判した。

チョ・ジュンホン
(写真提供=韓国サッカー協会)U-23代表の運営案について説明するチョ・チーム長

チョ・チーム長は「2014年、2018年、2023年とアジア大会で3連覇を果たし、優れた選手が海外進出に成功した。ソン・フンミン、キム・ミンジェ、イ・ジェソンらも、アジア大会の金メダルで(兵役特例の恩恵を受けて)欧州で(長く)良い活躍をしている」とし、「(兵役特例の条件が銅メダル以上の)五輪より、アジア大会の方が容易なのは事実だ。内部的に、“アジア大会は諦められない”という結論を下した」と述べた。

そこで、1人のU-23代表監督を据えつつ、アジア大会に向けた世代(22~23歳)と五輪に向けた世代(20~21歳)とでコーチ陣を二元化し、運営することで決定した。

監督は先に行われるアジア大会の準備を進めながら、五輪世代の情報にも随時接するシステムというわけだ。このことで、以前のように監督がアジア大会終了後、また新たに選手の把握に時間を要するケースを少なくできるというのがKFA側の説明だ。

なお、韓国A代表は現在、男女ともに正監督が不在の状況となっている。

男子A代表は今年2月のアジアカップ終了後にユルゲン・クリンスマン前監督を解任し、3月と6月の北中米W杯アジア2次予選はそれぞれ暫定監督を据えて運営。9月から始まるアジア最終予選(3次予選)に向けて、現在は再び新監督候補を選任している状況だ。

今夏のパリ五輪出場を逃した女子A代表も6月20日、2019年10月から約4年4カ月指揮を執ったイングランド出身のコリン・ベル監督と双方合意により契約を解除したことを発表していた。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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