“7億ドル男”大谷翔平(29、ロサンゼルス・ドジャース)は、オープン戦の遠征試合に一度も合流しなかった。
MLBオープン戦、アリゾナ州でのカクタスリーグとフロリダ州でのグレープフルーツリーグは、いずれも観客動員の興行が優先だ。球団に大きな収入をもたらすからだ。
オープン戦はスーパースターの存在が観客動員を左右する。レギュラーシーズンは成績が観衆と比例する。
大谷は7日のシカゴ・ホワイトソックス戦までオープン戦5試合に出場した。主力選手では最も試合出場が少ない。ドジャースのホームであるキャメルバック・ランチから外に出ることはなかった。球場を一緒に使うホワイトソックス戦など、すべてホームゲームでの出場だった。
実際、アリゾナのカクタスリーグはフロリダと比べて移動距離が非常に短い。大半が目と鼻の先であるほどに近い。
フロリダは半島であるうえ、西部と東部海岸を中心にチームがあり、移動距離が長い。かといって、飛行機で移動することもできない。そのため、主力は大半が抜けることが多い。
6日にはニューヨーク・メッツのホーム、クローバー・パークでニューヨーク・ヤンキースとのオープン戦が行われた。
両球団の対戦は興行カードであり、メッツは主力が出場したが、ヤンキースは2年目の遊撃手アンソニー・ボルピー(22)を除いてはすべて非主力メンバーだった。アーロン・ジャッジ(31)やフアン・ソト(25)らは、代わりにタンパで練習をした。西部タンパから東部海岸ポートのセントルーシーまで、実に256kmもの距離が離れている。
ドジャースのMVPトリオでは、大谷だけが唯一ホームゲームのみの出場を続けている。ムーキー・ベッツ(31)は9試合中3試合が遠征だ。フレディ・フリーマン(34)はスコッツデールでのコロラド・ロッキーズ戦に出場した。
アリゾナキャンプ地の他球団は、大谷が遠征試合に出場することを首を長くして待っている。彼の出場可否が観衆動員に大きく左右するからだ。
現在のMLBで最高のスター選手は大谷だ。しかし、残念ながらドジャースは大谷の遠征試合出場を自制した。安全問題など、さまざまな理由があるからだろう。
来る3月20~21日、韓国の高尺(コチョク)スカイドームで行われるサンディエゴ・パドレスとの開幕2連戦へ準備を進めるドジャースは、今後オープン戦5試合を行って韓国へ向かう。
5試合のうち、遠征は12日にグッドイヤー・ボールパークで行われるクリーブランド・ガーディアンズ戦のみだ。移動距離20km程度とされている。
はたして、大谷が遠征先でのガーディアンズ戦に出場し、来韓前のオープン戦を終えるかどうかが興味深い。
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