韓国ロッテ・ジャイアンツが“兄弟球団”の千葉ロッテマリーンズとの交流戦で2連敗を喫したが、それでも指揮官は“笑顔”だった。
2月24日の第1戦は3-6で敗れ、千葉ロッテから佐々木朗希(22)が先発登板した25日の第2戦は1-8とさらに大差での敗戦となった。
韓国ロッテは、登板する投手ごとに乱打を浴びた。打線も沈黙し、チャンスを活かせなかった。
キム・テヒョン監督は試合後、深刻な表情で選手たちに“注文”を付けた。選手も皆真剣な姿勢で、指揮官の話を聞いていた。
深刻にならざるを得ない雰囲気だが、いざ報道陣の取材に応じたキム・テヒョン監督はむしろ笑顔だった。
「投手の制球力や野手の守備など、全体的に満足している」と指揮官。交流戦の勝敗にはこだわらないという意味とも捉えられた。
投手陣のコンディションがまだ上がっていない点も付け加えるなど、チームを立て直そうとする監督の配慮が見受けられた。“優勝請負人”と呼ばれるが所以のマネジメントだった。
「今回の交流戦を通じて、選手のチェックをある程度行った」というキム・テヒョン監督は、「ラインナップはまだ構想中だが、上手く組み合わせてみる」と、打線や投手ローテーションの組み合わせを試している点を強調した。
第2戦で佐々木と先発対決を繰り広げたパク・セウン(28)は、最速147kmのストレートを駆使して奮闘した。ほかにもカーブやスライダー、フォーク、カットボールを織り交ぜたが、2回39球を投げて2失点を記録した。
千葉ロッテ打線は、初めて対戦するパク・セウンの投球を上手く攻略した。それでも、キム・テヒョン監督は「(パク・セウンの)ボールは悪くなかった」とし、「日本の打者は失投を逃さない。その点が優れている」と相手を褒め称えた。
自軍の打者では、佐々木から二塁打を放ったユン・ドンヒ(20)を「状況や相手投手を問わず、対処能力が優れている」と絶賛した。
試合当日は天候も寒く、佐々木は全力投球をしなかった。それでも、最速155kmのストレートを投げた。ユン・ドンヒは内角に入った151kmのストレートを打ち返し、左方向への二塁打を生み出した。
ユン・ドンヒは佐々木の投球を「韓国で対戦したことのないボールだった」と驚きを持って表現した。
「以前にも150km台の速球を打ったことはあるが、佐々木選手(のストレート)は違った。球が鋭いというか、キレを保ったまま入ってくるような感覚だった。ほかの外国人投手と比較すると、佐々木のボールは多少軽くても鋭く入って来る感覚だった」
今回の日韓ロッテ交流戦実現にはロッテグループが注力した。選手たちも合同練習や交流戦を通じて感じたことは多かったという。
チェ・ジュンヨン(22)は「日本の選手たちは明らかに、野球に対する姿勢や練習する姿など、一つ一つを誠実にしているようだ」とし、「ランニング一つを取っても、彼らは全力で走る。多くのことをも学んだ」と語った。
「打撃練習のスタイルが少し違うと思った」とはユン・ドンヒ。「自分たちは練習で遠くに打つより、各自が目的を設定して短く打つ場合が多い」とし、「日本の選手たちはフルスイングだ。そのような姿をたくさん見た。(練習に)選手全員が真剣に臨んでいると感じた」と感想を明かした。
キム・テヒョン監督も「兄弟球団だからこそできたことだ」とし、「とても良い経験になった」と日韓ロッテ交流を評価していた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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