過去に類を見ない“ビッグイベント”が韓国で開かれる。ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレスが来韓する「MLBワールドツアー・ソウルシリーズ2024」のことだ。
大谷翔平(29)や山本由伸(25)ら擁するドジャースと、キム・ハソン(28)やコ・ウソク(25)、ダルビッシュ有(37)、松井祐樹(28)ら擁するパドレスが、韓国でMLB開幕戦を戦う。その前にはスペシャルゲームとして若手中心の韓国代表「チーム・コリア」、キウム・ヒーローズ、LGツインズとの練習試合も行われる。
MLBスターと対戦できるとあって、韓国代表の候補選手たちはすでに心躍らせている。まだ予備メンバーの段階ではあるが、それでも期待感は大きい。
SSGランダース所属の外野手チェ・ジフン(26)、投手オ・ウォンソク(22)も、メジャーリーガーとの対戦を待望する一人だ。
チェ・ジフンは「野球がそれほど上手いわけでもないのに選んでくれて感謝している。試合に出場することができれば、本当に良い経験になると思う。大谷選手も来るだなんて…素晴らしい選手たちだ。同じプロとしても学ぶことができるだろう」と目を輝かせた。
続けて、「自分もアメリカに行けるだろうか」と笑顔を見せながら、「ファンが(画像で)MLBのユニホームを合成して着せてくれたことがあった。アマチュア時代、プロを夢見ていたときの感情が思い浮かんだ。プロに来たのだから、夢は叶ったと言える。次の夢、新しい夢が生まれるような感じだ」と強調した。
オ・ウォンソクも素直な期待感を隠さなかった。「代表なのだから、メンバーに選ばれただけでも光栄だ。ハイクラスの選手を相手にできる経験だ。出場することができれば本当に良いと思う」とし、次のように続ける。
「大谷選手相手に投げることもあり得るのではないか。ザンダー・ボガーツ、フレディ・フリーマン、ムーキー・ベッツなどの特級選手が来る。彼らを相手に投球ができればそれも“福”だ。もちろん、自分が最終メンバーに入れるかどうかはわからない」
ドジャースとパドレスが来韓する「MLBワールドツアー・ソウルシリーズ2024」では、両球団ともに3月16日に公式練習を行う。17日にはドジャースがキウム、パドレスがチーム・コリアと対戦する。
そして、18日はパドレスがLG、ドジャースがチーム・コリアと試合を行う。以降、19日の練習日を挟み、20日と21日にMLB開幕2連戦が行われる。
韓国で注目が集まるのはドジャース、パドレスと対戦するチーム・コリアの面々だ。
チーム・コリアは若手主体で構成される。今年11月に行われるWBSCプレミア12、2026年WBCを見据えての選考となる。
ひとまず、現在は予備メンバーが出た状態だ。計35人で、投手19人、捕手3人、内野手8人、外野手5人で構成された。SSGからはチェ・ジフンとオ・ウォンソクの2人が選ばれた。
チェ・ジフンは昨年、杭州アジア大会とアジアプロ野球チャンピオンシップのいずれも出場した。オ・ウォンソクはアジア大会のメンバーは外れたが、アジアプロ野球チャンピオンシップのマウンドには立った。
2024年シーズンの準備も着々と進められている。チェ・ジフンは今季のリードオフマンに決まり、大きな負傷もなく調子を引き上げている。オ・ウォンソクも体重を8kg増量するなど強化を図っており、キャンプではチェンジアップを磨いている。
韓国野球委員会(KBO)は今月にも野球韓国代表の監督を選ぶ予定だ。監督が決まり次第、最終メンバーも確定するものとみられる。
最終メンバーと言っても、予備メンバーから大きな変更はないはずだ。
そもそも、LGとキウムの選手はそれぞれ所属チームの試合がある。LGからは3人、キウムからは4人が選ばれているが、例えチーム・コリアに選ばれたとしても所属チームの試合には出場しなければならない。チーム・コリアの試合にも出場することは容易ではない。
彼らがチーム・コリアでプレーできないとなれば、自然と別の選手にチャンスが与えられる。KBOも“最大限多くの”選手が経験できることを願っている。すなわち、チェ・ジフンとオ・ウォンソクがメジャーリーガーと対戦できる可能性も高いという意味だ。
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