プレミア12に野球韓国代表として出場したキム・ジェファン(31)のメジャー挑戦に、黄信号が点滅している。
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日本プロ野球からは筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)や山口俊(トロント・ブルージェイズ)、韓国プロ野球からはキム・グァンヒョン(セントルイス・カージナルス)、ジョシュ・リンドブロム(ミルウォーキー・ブルワーズ)ら、日韓それぞれで活躍した選手たちが今冬にメジャー進出を決め話題を呼んだ。
だが、同じくメジャー進出を表明しているキム・ジェファンの明るい話は聞こえてこない。
ある程度予想できた状況ではある。
メジャーのアジア担当スカウト数人がキム・ジェファンを注視していたのは事実だが、実際に獲得を決める球団側からすれば、キム・ジェファンは“ぽっと出”のような存在だ。
メジャーのスカウトは通常、段階別にフィルターを敷いて獲得候補を狭めていくが、キム・ジェファンの分析レポートは今シーズン首脳部まで届いていないのだ。
絶対的にプロモーションの期間が不足していた。最低でも1年、少なくとも数年間のデータが蓄積される時間を要する。クロスチェックによる確認も数回必要だ。
データが多ければ多いほど信頼度も高まるものだが、キム・ジェファンにはメジャーに反映できる情報量自体が不足していた。
また、数人のスカウトはキム・ジェファンの薬物服用の経歴を取り上げた。
彼らはキム・ジェファンがどんな薬物をいつ使用したのかを入念にチェックしている。「薬物はアメリカで最も取り沙汰される問題だ。獲得の過程で一度は必ず取り上げる」とスカウトは言及する。
キム・ジェファンは、2011年10月のドーピングテストで禁止薬物の成分が検出され、2012年に公式戦10試合出場停止の処分を受けた過去がある。
キム・ジェファン自身の能力とは別に、薬物服用の過去がマイナスの評価となっていると指摘されている。メジャーの舞台を夢見るキム・ジェファンにとって、必ず乗り越えなければならない難問のひとつだ。
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