リンドブロムもメジャー再進出…韓国KBOリーグは“メジャーリーガー養成学校”となるか

過去最大の“逆輸出ラッシュ”といえるかもしれない。メジャーリーグ(MLB)と韓国KBOリーグがまた一歩近づいた印象だ。

2019シーズンKBOリーグのMVPに輝いた投手ジョシュ・リンドブロム(32)が、メジャーリーグ再進出に成功した。

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リンドブロムは12月12日、ミルウォーキー・ブルワーズと3年総額912万5000ドル(約10億円)で契約を結んだ。2017年にピッツバーグ・パイレーツからKBOリーグに移り、2年ぶりに凱旋を果たしたことになる。

オプションをすべて満たせば、1800万ドル(約20億円)まで手にすることができる。2019シーズンは斗山ベアーズで20億ウォン(約2億円)をもらっていたので、年俸も“垂直上昇”した。

リンドブロムは今年のKBOリーグで30試合194.2イニングを消化し、20勝3敗、防御率2.50と大活躍した。所属チームの統合優勝を導き、MVPと投手部門のゴールデングローブも受賞した。KBOリーグで見せつけた実力をメジャーが認めたものと解釈できる。

ジョシュ・リンドブロム

実際にリンドブロムは、12月9日のKBOリーグ・ゴールデングローブ授賞式に参加し、「来週にはメジャーリーグの行き先が発表されるだろう」と明かしていた。米サンディエゴで12月9日からウィンターミーティングが始まり、FA市場が予想よりも早く流れていくなかで、リンドブロムの移籍先も早々に決定した。

ブルワーズは2016年冬にもKBOリーグで活躍したエリック・テームズとFA契約を締結し、韓国ファンにもお馴染みの球団だろう。

リンドブロムの今回の契約は、いわゆる“逆輸出ラッシュ”のきっかけとなる見通しだ。

昨年、SKワイバーンズの韓国シリーズ優勝を導いたメリル・ケリーが、アリゾナ・ダイアモンドバックスと2年550万ドルで契約を結び、今季13勝をあげる活躍を見せた。リンドブロムの球威がケリーと比べて遜色ないことを考慮すれば、メジャーでも一定の活躍を期待できる。

今年、斗山と契約したクリス・フレクセン、KIAと手を結んだドリュー・ギャグノンなどもKBOリーグで技量を引き上げ、メジャーに再挑戦したいという意思を表わした。彼らまで逆輸出することになれば、KBOリーグは“メジャーリーガー養成学校”という認識を与える可能性が高い。

投手だけでなく、野手も続々とメジャーリーグのレーダー網に捕捉されている雰囲気だ。テームズがそれなりの成功を収めたし、メジャーが「ホームラン時代」を迎えたことを考慮すると、さらに多くの選手がメジャー進出を果たすと見られる。

昨年メジャー再進出に失敗したメル・ロハス・ジュニアも、ウィンターミーティングを通して積極的にセールスしていることがわかった。KBOリーグで2シーズン半の間、ホームラン85本を放ったロハスは、通算打率0.310で正確性まで兼ね備えている。誘い球の勝負が多いKBOリーグの特性を踏まえると、真っ向勝負中心のメジャーでさらに大きな活躍を広げる可能性もある。

メル・ロハス・ジュニア

キム・グァンヒョン(SK)とキム・ジェファン(斗山)など、ポスティングシステムによる韓国人選手たちのメジャー挑戦も本格化しているだけに、“KBOリーグ産メジャーリーガー”の時代が開かれる日も近いかもしれない。

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